ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ対策編

分波器(セパレータ)

作成:2004年01月
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分波器の写真
分波器(セパレーター)

分波器とは(セパレーターとは)

 分波器は、下図のBS/U・V分波器の例ようにLPFとHPFのフィルタを接続して、接続点に入力を設けたものです。BSとU・Vでは周波数が異なるので電力をあまり損失させずに分波することができます。

               ↓入力
       ┏━━━━┓  |  ┏━━━━┓ 
   出力1←┨ LPF ┠──●──┨ HPF ┠→出力2 
  (UHF・VHF)┗━━━━┛     ┗━━━━┛ (BS)

                          無断コピー禁止

 また、分波器の構造はフィルタ入りの混合器の入力と出力を入れ替えたものと同じです。周波数帯域が同じであれば、混合器を分波器として使用したり分波器を混合器として使用したりすることが出来ます。混合器については、「対策編-混合器」を参照ください。

分波器を使った接続の例

一般に使用する分波器はBS/U・V分波器です。BS放送波と地上波放送波(UHFおよびVHF波)を分波するための部品です。

分波器を使った接続例図


分波器の設計

 下図は市販の分波器の回路です。入力信号を分けてから、フィルタを通しています。
 BS/UV分波器では、HPF側にBS、LPF側にUV(UHF+VHF)を出力します。UHF/VHF分波器ではHPF側にUHF、LPF側にVHFを出力します。BS/UV分波器のインダクタは基板上のパターンLで生成されていますが、UHF/VHF分波器では巻き線コイルが使われています。

市販のBS/UV分波器の内部写真
市販のBS/UV分波器


市販のUHF/VHF分波器の内部写真
市販のUHF/VHF分波器

市販の分波器の特性

 下図は市販のBS/UV分波器の特性です。UV側は50〜840MHzを通過し、BS側は940〜2730MHzを通過しました。(下図の測定範囲は0〜2000MHz)

市販のBS/UV分波器の特性
UV側 (50〜840MHz)        BS側 (940MHz〜)
市販のBS/UV分波器の特性
                        測定器:GigaSt Ver5

市販の分波器


分波器(市販品)一例
分波数 分波方式 特長 メーカー 型番 (参考)
2分波 BS・CS / U 推奨品[DH] DXアンテナ 2SALF211B ¥1,580
2分波 BS / U 入力F型[DH]日本アンテナ S-UVSW ¥1,430
2分波 BS・CS / U やや割安マスプロ CSR7D-P ¥1,350
3分波BS・CS / U / U 分波+分配 DXアンテナ CBWS30-B ¥1,580
[DH]はJEITA推奨品


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