ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ設計編-同軸ケーブルの参考情報
同軸ケーブルの参考情報
作成:2005年01月
地デジTopへ戻る
海外のPAL型コネクタ
海外のチューナやテレビにはPAL型コネクタが用いられています。PALコネクタでは、入力端子側がメス、出力端子側がオスとなっています。
PAL型コネクタのついた機器を使用する場合であっても、アンテナケーブルやアンテナ部品は国内部品を使用することが多いと思います。したがって、PAL型コネクタ(オス)−F型コネクタの変換アダプタを使用するのが良いでしょう。
海外のPAL型コネクタ
ケーブルに取り付けた様子
特性インピーダンス
ケーブルの特性インピーダンスとは、長いケーブルの一部に着目して、その単位あたりのインダクタンス、キャパシタンス成分です。
上図のような等価回路となるケーブルの特性インピーダンスは、以下のように表せます。
特性インピーダンス Zo = sqrt(L/C) [Ω]
テレビ用の同軸ケーブルの特性インピーダンス75Ωとは、上記のような回路で表すケーブルを示しているのです。
ケーブルの特性インピーダンス
空中線(長さL[m]、導体径d[m])のインダクタンスとキャパシタンスは、それぞれ、以下のとおりです。
空中線のインダクタンス Lo = (461*L)*log(2*L/d) [nH]
空中線のキャパシタンス Co = (24*L)/log(2*L/d) [pF]
但し、上記の461[n]と24[p]の詳細は、
460.52e-9 ≒ 4*pi*1e-7*ln(10)/(2*pi)
24.16e-12 ≒ 2*pi/((299792458)^2*4*pi*1e-7*ln(10))
(エクセルに貼り付ける際はpiは約分してください)
真空の透磁率μo[H/m] 12.57e-7 ≒ 4*pi*1e-7
真空の誘電率εo[F/m] 8.85e-12 ≒ 1/(4*pi*1e-7*c^2)
光の速度 c [m/s] 299792458  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄=μo
つまり、特性インピーダンスsqrt(L/C)を求めると、以下のようになります。
空中線特性インピーダンス Zo = 138*log(2*L/d) [Ω]
但し、 138 ≒ sqrt(460.52e-9/24.16e-12)
平行線や同軸線も、ほぼ、同様に求めることが出来ます。
平行フィーダ線(間隔D[m]、導体径d[m])の特性インピーダンスは、
平行線のインダクタンス Lo = 4*pi*1e-7*L*ln(10)/(2*pi)
*log(2D/d)
より
平行線特性インピーダンス Zo = 277*log(2*D/d) [Ω]
となります。
同軸線(外部導体径D[m]、内部導体径d[m]、誘電体の比誘電率εr)の特性インピーダンスは、
同軸線のインダクタンス Lo = 4*pi*1e-7*L*ln(10)/(2*pi)
*log(D/d)
より
同軸線特性インピーダンス Zo = 138/sqrt(εr)*log(2*D/d) [Ω]
但し、比誘電率εr=ε/εo
となります。
地デジTopへ戻る