このページでは地上デジタル放送およびラジオ放送による緊急地震速報放送について説明してゆきます。 緊急地震速報放送とは、地震の発生直後のP波(縦波)を検出して揺れの激しいS波(横波)の到達前に警報を放送するものです。 NHKでは2007年10月より予測震度5弱以上の地震を検出した時に、緊急地震速報をテレビ、AMラジオ、FMラジオで放送して通知しています。民放各局についての対応は様々です。通知を放送しない放送局もあれば、放送地域で地震が起こる可能性がある場合に限って通知を放送する放送局もあります。また、通知を放送する判断基準も独自で設定しているようです。 現在の通知の放送方法は、通常の放送の音声や映像に緊急地震速報用のチャイムとテロップを埋め込んで通知を放送しています。しかし、デジタル放送の場合は、デジタル符号化と受信側の復号化の処理遅延(約2秒)が生じてしまいます。そこで、文字スーパー(非同期PES)やデータ放送のイベントメッセージを使って約1秒の短縮を行う方式や、Auxiliary Channelを使って約1.5秒の短縮を行う方法などが検討されています。
※1:地震速報の通知を受信すると自動的に電源がONになる機器
※2:価格は変動します |
アイリスオーヤマ製の緊急地震速報受信機EQA-001はFM放送による緊急地震速報の受信機です。NHK等のFM放送局から送信される緊急地震速報の信号を検出すると、FMラジオの電源を自動でONにして地震速報を通知します。 受信可能な放送局は通常のFMラジオと同様に選ぶことが出来ます。NHKだと全国の地震が通知されますが、民放だと放送地域に限って通知される点で、民放局に設定することが推奨されています。ただし、地震速報を通知しない放送局もあるので、注意が必要です。 |
本機を分解した写真を下図に示します。左側の緑の基板がFMチューナーです。その他、FM周波数を示す液晶、設定のための3個のスイッチ、音量の可変抵抗、状態を示す2個のLEDなどが搭載されています。 アイリスオーヤマ製 緊急地震速報受信機 EQA-001 上図のFMチューナのすぐ右側に接点リレー(RLY1)を実装できる部分があります。背面のトランジスタQ1とベース抵抗R48を実装すれば動作するように見受けられましたが、残念ながら緊急地震速報を受信しても動作しませんでした。しかも、リレーを実装すると筐体に収まらなくなります。どうしてもリレーを駆動させたい場合は、J14を取り外して、R48を赤色のLEDの出力に接続すれば良いでしょう。リレーで制御したい信号はJ9にピンヘッダーを実装して接続すれば良いでしょう。但し、LEDの信号を用いているので、論理が反対になっている点が要検討です。 基板の背面(下図)には4つのICが取り付けられていて、真ん中の大きなチップが各種の制御を行っており、左側のチップが音声のデジタル処理を行っているものと思われます。右側のICはオーディオ用のICで、上側の小さなICがアンプと思います。 アイリスオーヤマ製 緊急地震速報受信機 EQA-001 アンテナ端子
阪神大震災
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