高い受信感度(22倍)

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過去にもアナログ放送テレビチューナー内蔵の携帯電話がありましたが、受信感度が悪くて、あまり使い物になりませんでした。
アナログチューナの受信感度は-69dBm程度でしたが、ワンセグチューナーの感度は-107dBmです。これらの差は38dBですが、ワンセグは13セグメントの放送波のうち1セグメントしか受信しないので、送信所からの電波が約11dB低下するのと同等になり、差は27dBとなります。
電波の27dBの差は約22倍の電波到達距離の差に相当するのでアナログチューナーとは大きく感度が向上しているのです。

この約22倍もの差によって、ワンセグ放送では建物の中や移動中でも、小さなアンテナで受信することが出来るようになっており、携帯電話の通話が可能な場所であれば、ほぼ受信できるような使用感があります。しかも、受信さえ出来れば、完全に鮮明画質が得られます。
電車などでの移動中も支障なく受信できるのを見ると、アナログの22倍という伝搬距離の能力を実感できると思います。(受信地域にもよります)。但し、地下街や鉄筋マンションやビルでは、窓から離れると受信できません。

下図は地上デジタル放送の受信例です。A.Layerと書かれた部分がワンセグの受信状況を示しています。信号品質C/Nは14dBで、B.Layerのハイビジョンは受信できない状況ですが、A.LayerのワンセグはOK(受信可能)となっています。


受信例

このようにワンセグは非常に受信感度が良い点ので、通常のハイビジョン放送やアナログでは実現できなかった「実用的な携帯テレビ」を実現しています。地上デジタル放送の「おまけ」ではありますが、これまでに無かったモノだけに、大きな価値を産む可能性を秘めているのです。


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