ボクにもわかる地上デジタル ZigBee無線リモコン


ZigBeeモジュールの例
ZigBee モジュールの一例

無線方式リモコン

 現在、ZigBeeで用いられているIEEE 802.15.4規格やBluetooth(IEEE 802.15.1)に準拠した無線方式リモコンがBRAVIAやAQUOSの一部の機種で使われています。従来の赤外線リモコン方式と比較して、リモコンをテレビに向けることなく操作できるので、テーブルの上に置いたままの操作が可能になります。
 また、パナソニックやソニー等がZigBee AllianceとともにRadio Frequency for Consumer Electronics (RF4CE)規格を策定し、無線方式を統一化しようとしています。
 したがって、今後は従来の赤外線リモコンが ZigBee RF4CEに対応した無線リモコンに置き換わってゆくものと思います。

ZigBeeとは

 ZigBeeとはZigBeeアライアンスが定めた無線通信方式の規格です。主に以下のような特徴があります。

ZigBee方式の概要
仕様 ZigBee
近距離通信 約40m(Digi社 XBee ZBの屋内通信距離)
低消費電力 電池2本で最大2年(ZigBee SIG目標値)
低コスト LSI単価で$2(ZigBee SIG目標値)

 ZigBeeには3種類の機器(Device Type)があります。中でも特徴的なのが「ZigBee Router」と呼ばれる「フル機能デバイス」による通信の中継と、低消費電力で動作可能な「ZigBee End Device」です。「ZigBee Router」は「ZigBee End Device」に情報を中継する際に、情報を一時的にバッファとして保存します。保存した情報は、「ZigBee End Device」が通信可能な状態になってから伝達します。このため、「ZigBee Router」の傘下の「ZigBee End Device」は、常時通信が不要となり、通信を行っていない間は動作を停止することが出来るようになります。したがって、「ZigBee End Device」は必要な時以外の通信を行わないため、長時間にわたって平均した消費電力を著しく削減できるので、バッテリーによる駆動が可能となっています。
 「ZigBee Coordinator」は、一つのネットワーク(PAN)に必ず1台が存在し、ネットワークを構築する機能を有する唯一の機器です。また、「ZigBee Router」の機能も備えています。

3種類のZigBeeデバイス
デバイスタイプ 役割
正式名 和名
Coordinator PANコーディネータ ネットワーク親機
Router フル機能デバイス フル機能子機
End Device サブデバイス 省電力子機

ZigBee PROとは / ZigBee 2007とは

 ZigBeeは2004年12月にZigBee 2004(Ver 1.0)仕様として仕様策定され、2006年12月にZigBee 2006、そして2007年10月にZigBee 2007/PROが策定されました。
 ZigBee 2006ではZCL(ZigBee Cluster Library クラスタライブラリ)がサポートされました。ZCLは、例えば照明をOn/Offするといった基本アプリケーションを実現するための標準ライブラリです。ZCLを持たないZigBee 2004とは互換性がありません。
 ZigBee 2007ではZigBee PROがサポートされました。PROでは通信の信頼性や効率性、秘匿性などを2006よりも向上させています。
 現在のところ、単にZigBeeと呼ぶとZigBee 2007で定義されたZigBee PRO仕様であることが多いようですので、当サイトでも単にZigBeeと記載したものはZigBee PROを指すものとします。

ZigBee PRO登場までの流れ
策定 規格名 ZCL PRO
2004年12月 ZigBee 1.0 - -
2006年12月 ZigBee 2006 -
2007年10月 ZigBee 2007

ZigBee RF4CEとは

 ZigBee RF4CEとはZigBeeアライアンスが定めた無線リモコンの通信規格です。まず、ZigBeeとZigBee RF4CEは異なる規格であることに注意しなければなりません。ZigBee RF4CEはZigBeeとの親和性を考慮しているものの、リモコンによる機器の制御に特化しており、実現する機能が異なっているからです。
 親和性の点ではハードウェアにZigBeeと共通のIEEE 802.15.4が用いられています。したがって、従来のZigBeeモジュールをRF4CE対応することは比較的容易です。しかし、リモコン用としては、ZigBee RF4CEに特化した非常に安価なRF4CEモジュールが主流となるでしょう。

ZigBee RF4CE デバイス
デバイスタイプ 役割
正式名 (通称の)和名
Target 被制御機器 ネットワーク親機
Controller リモコン 省電力子機

 ZigBee RF4CEでは、Controllerがリモコンで、Targetはリモコンを受信する被制御機器を示します。被制御機器(Target)は通常のZigBee規格のCoodinatorのように作用しますが、Coodinatorだと一つのネットワーク(PAN)に1台しか存在しないのに対し、被制御機器(Target)は複数台を一つのネットワークに参加させることが出来ます。このことで被制御機器(Target)であるテレビとBlu-rayレコーダーを同じネットワークとして、一つのリモコン(Controller)から操作することが可能になります。また、一つのリモコン(Controller)が複数のネットワーク(PAN)に接続することも可能で、一つのマルチ機能リモコン(Controller)で複数のネットワークの機器を操作することも可能です。
 また、ZigBee規格ではCoordinatorやRouterの省電力動作が出来ないのに対し、ZigBee RF4CEでは被制御機器(Target)とリモコン(Controller)の両方が低消費電力で待機することが可能です。
 このように同じZigBee規格でありながらネットワーク規格が異なっています。ZigBeeとRF4CEで共通な部分は、無線通信を行うPHY層(物理層)とMAC層(メディアアクセス制御層)にIEEE 802.15.4という規格を使用することです。

ZigBee プロファイルとは / ZigBee profiles

 ZigBeeやZigBee RF4CEにはプロファイルという概念があります。前述のZCLは基本アプリケーションを実現するための標準ライブラリでした。こういったZCLを集めて、より大きなアプリケーションを実現するための仕様がプロファイルです。したがって、プロファイルには、使用するZCLやZCLの使い方が規定されています。
 ZigBeeアライアンスは、以下の一例をはじめ、様々なZigBeeプロファイル仕様を策定中です。

ZigBee プロファイルの一例
プロファイル ID 要件
PRO/ZCL RF4CE
ZigBee Home Automation 0x0104 -
ZigBee Building Automation 0x0105 -
ZigBee Smart Energy 0x0109 -
ZigBee Remote Control / CERC 非PRO -

 ZigBee RF4CE用にはZigBee Remote Control / CERC(Consumer Electronics Remote Control)と呼ばれるリモコン用のプロファイルが定義されています。管理コマンドには、デバイスの検索や追加をしたり、暗号化キーを交換したり、PINGを交換するコマンドが含まれています。また、Remote Control / CERCプロファイル内に各メーカー独自の操作信号を定義したり、さらに各メーカー独自のプロファイルを定義することも出来るようになっています。

ZigBeeモジュール

 本来のZigBeeについては、ZigBeeモジュールが登場していますが、ZigBee RF4CEについては、あまり情報がありません。このため、現状はZigBeeの仕様書を読んでゆくことや、Digi社のZigBeeモジュール「XBee ZB」などを使った実験くらいしか出来ません。ただし、XBee ZBは、現時点ではRF4CEに対応していないので、将来のファームウェアアップデート等による対応を待つ必要があります。
 ZigBee仕様書はZigBee Allianceのサイトからダウンロードできますが、ページ数が多くて難解です。ZigBee仕様の要点については、Digi社のZigBeeモジュールの仕様書に分かりやすく簡潔にまとめられています。20ページくらいしかないので、まずは、そちらを読むのが良いと思います。(製品を購入しなくてもダウンロードできます)

オリジナル XBee制御ライブラリ「ZB Coordinator」

 パソコン用とH8マイコン用の2種類のXBee制御ライブラリを作成しましたので、ソースコードを含めて提供しています。
 これらのXBee制御ライブラリ「ZB Coordinator」は、USBやRS-232CでXBeeモジュールを接続したパソコンもしくは、UARTやRS-232CでXBeeモジュールを接続したH8マイコンから、他のXBeeモジュールを制御するためのライブラリとサンプルアプリケーションプログラムです。H8に接続した側から単体側のGPIOを制御することが出来ます。
 下図の構成図では、右側にXBee制御ライブラリ「ZB Coordinator」が動作するH8マイコンが接続されていますので、このH8マイコンから、左側の単体XBeeモジュールのGPIOを制御することが出来ます。
ZB Coordinator 構成図  ZB Coordinator 構成図
パソコン用の構成図   H8マイコン用の構成図

 XBee制御ライブラリ「ZB Coordinator」にはGPIOを簡単に制御するためのAPIと、サンプルアプリケーションが含まれていますので、それらを参考にプログラムを書き換えて使っていただけます。

 ソフトウェアは下記からダウンロードして使用してください。今のところ2台のXBeeモジュールを1対1で通信する部分しか出来ていません。無線リモコンの実験用と考えてください。

使い方や最新版はXBee MAIN MENUページに掲載しています。

H8 3694F用 XBeeリモコン関連ソフトウェア
ファイル 説明
xbee3694_0_98.zip H8 3694F用 ZB Coordinator
sample1_led.c サンプル1 リモートLED制御
sample2_sw.c サンプル2 スイッチ状態取得
xbee.c ライブラリ ソースリスト
xbee_test.c ATコマンド確認ツール for PC
xbee-cord_sch.pdf Coordinator/End Device回路図

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