このページはXBee ZigBee Smart Plug リレー制御部の製作方法について説明します。大電流大型リレーを使用してAC100Vの家電の電源を制御します。
なお、消費電力を測定するXBee ZigBee Smart Plugの製作方法については下記のページを参照してください。
ここで紹介する製作にはAC100Vの配線が含まれます。製作中に誤って高電圧に触れてしまったり、配線ミスで漏電やショートが発生したり、製作品からコードが外れるなどしたとき、火花などがケースに引火した時、その他にも想定できなかった不具合などによって思わぬ重大な事故につながる可能性が存在します。当サイトに記載されている情報によって、いかなる損害が発生した場合であっても、一切、補償はいたしません。すべて、自己責任でご利用ください。また、製作品をそのまま販売することは電気用品安全法の第27条により禁止されていますのでご注意ください。
リレーには秋月電子の大電流大型リレーモジュールキット(K-06095)を使用しました。本品は最大20Aに対応した大電流のリレーです。制御電圧は2V〜となっており、XBeeの3.3Vの制御信号から直接の制御が可能です。リレー駆動コイルの保護ダイオードなども基板に実装されているので、電源と制御信号を繋ぐだけで製作することが出来ます。
米sparkfun社から同形状の5V動作のリレーを使用したリレーキット(Beefcake Relay Control kit 10733)が発売されています。本品は現在も国内で市販されていますが、安全性に問題があり米国では発売が中止になっています。同社は低リスクの問題としていますが、基板のパターンを確認したところ、一見しただけで高圧AC側と低圧DC側の分離が不十分で、漏電の危険性が極めて高い製品です。例え、Spark Funな人であっても危険なので購入しないよう、ご注意ください。なお、直接、sparkfun社から購入してしまっていた場合は、テクニカルサポートもしくはカスタマサービスに返品を申し出ることが可能です。
秋月のリレーの駆動電圧は5Vではなく、12Vと高く、また電流も約90mAと大きいので、ACアダプタが必要です。同じく秋月で販売されている超小型スイッチングACアダプター12V0.5A(GF06-US1205A)を使用します。電圧は異なりますが「秋月スイッチングACアダプタの比較」の実験結果から、このGF06シリーズのACアダプタがXBeeの低消費電力動作に適していると思います。
12V安定のACアダプタ供給で3.3Vの動作のXBeeを動作させるためには、DCDCコンバータが必要になります。今回は、同じ秋月電子から発売されたばかりのスーパー3端子レギュレータ(RECOM製 R-78E3.3-0.5)を使ってみました。
本レギュレータ(DCDCコンバータ)は外付け回路が不要です。一般的なDC-DCコンバータ制御ICにコイルやコンデンサ、ダイオードを外付けする方法に比べると、とても手軽に使えます。価格も外付け部品の価格を含めて考えると、同等か少し高い程度だと思います。
入出力コンデンサも不要と謳われていたので、入力および出力側には、一切、電解コンデンサを入れず、パスコンの0.1uFだけを追加して製作してみました。今のところ安定して動作しているように見受けられます。レギュレータ入力側のパスコンは要らないかもしれないです。製作が手軽なだけでなく、XBeeの送信や停止の繰り返し動作に対しても、安定した電圧を供給出来ている点でお奨めです。(但し、温度や送信レベルの設定など何らかの条件によっては不安定になった場合に、対処方法が少ない欠点もあります。)
部品名
参考単価
| 数量
| 取扱い
| 備考
| 大電流大型リレーモジュールキット(K-06095)
| 520円
| 1個
| 秋月電子
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| スーパー3端子レギュレータ(R-78E3.3-0.5)
| 250円
| 1個
| 秋月電子
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| XBee-PRO ZB モジュール(Wireアンテナ)
| 2800円
| 1個
| 秋月電子
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| 2mmピッチ片面ガラス・ユニバーサル基板Cタイプ
| 80円
| 1枚
| 秋月電子
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| ピンソケット(メス2mmピッチ) 1x10
| 30円
| 2個
| 秋月電子
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| LED、抵抗(1kΩ)
| 20円
| 各1個
| 各社
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| タクトスイッチ
| 10円
| 1個
| 各社
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| バイパスコンデンサ 0.1uF
| 10円
| 2個
| 各社
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| ポリスイッチ250mA
| 30円
| 1個
| 各社
| 500mAで遮断
| 2.1mm標準DCジャック マル信MJ-14
| 60円
| 1個
| 各社
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電源は12VのACアダプタ用のDCジャックからヒューズを経由してリレーの電源入力(VCC)とスーパーレギュレータの入力(正面から見て左側の1番ピン)に接続します。リレーの制御信号は、XBeeの11番ピン(DIO 4)からリレーの制御入力(SIG)に接続します。
また、XBee用のコミッションスイッチをXBeeの20番ピンに、アソシエーションLEDをXBeeの15番ピンに接続します。
AC100Vはコードの片側を切断し、それぞれをリレーのCOMとN.O.に接続します。この部分はリレーキット付属の説明書をご覧ください。
XBee のDIOポート4を制御するとリレーがON/OFFします。制御にはパソコンやArduinoで作成した親機が必要です。パソコン版の親機は「センサネットワークを構築しよう」を、Arduino版の親機は「ArduinoではじめるXBee M2Mネットワーキング」を参照してください。例えば、サンプルソフト「sample5_plug.c」のように「xbee_gpo(dev_sens , 4 , 1 );」とすればリレーがONします。
当サイトに記載されている情報によって、いかなる損害が発生した場合であっても、一切、補償はいたしません。すべて、自己責任でご利用ください。また、本試作で実施したACコードを割いた状態のものを販売することは電気用品安全法の第27条により禁止されています。
一例として以下のようなリスクが考えられますが、当方が想定しないその他の事故が発生する恐れもあります。