目次
設置場所を確保する
レコードプレーヤを買う前に最も重要な話から始めます。
レコード盤(LP)の大きさは12インチ(約30cm)なので、レコードプレーヤーの大きさは、それ以上になります。このため、機種選びの前に、ある程度の設置場所の確保が必要です。
横幅が大きい
かつて多くのオーディオ機器の横幅が43cm前後でした。レコードプレーヤーの大きさも同様です。高級機の場合、さらに大きめで、オーディオラックの天板に置くのが一般的でした。
レコード盤のサイズまで小さくしたミニコンポ・サイズもあります。横幅は36cm前後です。
現在も、43cmか36cmのどちらかの横幅のレコードプレーヤに分類できることが多いです。
下の写真は、36cm幅のミニコンポサイズのレコードプレーヤーです。ミニといっても大きいです。左下にあるCDが小さく見えます。
ターンテーブルを小さくすることで、より小型のレコードプレーヤーも売られています。しかし、設置スペースの大きさはあまり変わりません。そのような機種は、回転中のレコード盤が本体から食み出ます。このため、壁や周囲に接触しないように距離を確保する必要があるからです。また、再生中にレコード盤に埃が付着したり、手や物が接触して損傷する恐れもあります。
奥行きが大きい
ネット通販など写真を見て購入するときに見落としてしまうのが、奥行きです。36cm前後あります。レコード盤が円形なので当然です。
しかも、背面には、カバーを開くために本体の奥行+5cm程度の余裕が必要です。計40cmくらいの奥行きを占有します。
多くの場合、カバーを外すことも出来ます。しかし、安全面、音質面から取り付けておくことを推奨します。
カバーは、レコード盤を埃や接触から守りつつ、スピーカーの出力音からレコード盤・レコード針への音の回り込みを低減し、さらに針の振動音の漏れを低減するといった役割を担っています。ただし、重量級の機種など、再生中にカバーをつけない方が良いケースもあります。
カバーを開くときの高さも必要
申し訳ないのですが、まだあります。高さの確保も必要です。
多くの場合、カバーは下図のように上に開きます。このため、本体の高さ+カバーの開く高さの確保が必要です。本例では35cm程度の高さが必要です。
カバーを取り付けなかった場合も、12インチ(約30cm)のLPレコード盤をターンテーブルにセットするには、同等の高さが必要です。高さの確保が不十分だと、後述のフルオートプレイ機能による事故のリスクが増大します。
とことん大きいレコードプレーヤ(まとめ)
以上のとおり、レコードプレーヤを選ぶ前に、設置スペースを確保する必要があります。とくに、奥行きや、高さに注意してください。
テレビ台の空きスペースに入れようとお考えだった方は、ここで挫折してしまうかもしれません。まずは断捨離から始めましょう。レコードプレーヤーは、かつては多くの住宅で使われていました。置けないはずはありません。
フルオート機
フルオートプレイ機能
自動で針をレコード盤に載せてから再生するフルオートプレイ機能搭載機種は、なぜか入門用の位置づけで低価格です。高価な高級プレーヤの多くが手動操作のマニュアル機なのです。高機能な機器の方が安価という不思議な世界です。
まずは普通の世界で考えてみましょう。初心者にとって最も難しいのが針を落とす(レコード盤にのせる)操作です。フルオートだとボタン一つで再生します。したがって、間違いなくフルオート機能のほうが便利です。追加料金を支払ってでも欲しい機能です。
しかも、操作ミスでレコードや針を傷めるリスクも下がります。また、聞き終えたときに針を戻す作業は、再生する時よりも面倒かつ忘れがちです。翌日まで気づかなかった場合、針の無駄な摩耗という耐え難い罰則が待っています。レコード針の価格は、レコードプレーヤーの3割くらいします(交換針の価格表は後述)。
フルオート機の音質
フルオート機には上の写真のようなメカが内蔵されています。しかし、このメカはプレーヤーの中央にある回転軸(スピンドル)の強度を低下させる要因になります。強度が不十分だと、モーターや外部からの振動がレコード盤に伝わり、音質の低下を招きます。
つまり、高級機は音質の低下要因を排除した結果として、マニュアル機になってしまっているのです。
とはいえ、本例の回転軸の場合は、下の写真のように3か所のネジで固定された金属板や、樹脂製のキャビのリブなどで、振動に対する強度が高められています。
また、次の写真では、本体の裏面のインシュレータ(脚)の配置が工夫されていることもわかります。
こういった技術によって、フルオート機であっても、気にならないレベルの回転音や振動に抑制されているのです。
恐怖! フルオートの自動回転
フルオート機は便利ですが、危険もあるので紹介します。自動的にターンテーブルが回転し、レコードを傷めてしまう場合があるからです。
フルオート機は、トーンアームがターンテーブルに近づくと自動でレコードが回転します。手でトーンアームを操作しても回転するのです。このため、レコード盤をセットするときや取り外すときに、手や袖がトーンアームに接触し、意図せずにターンテーブルが回転することがあります。
さて、レコード盤をセットしようとして傾いた状態のままターンテーブルが回転し始めたらどうしますか? 残念ですが諦めて手を放しましょう。怪我を防げるだけではありません。レコードが暴れるときの支持点が減るので、レコード盤の損傷や、針の損傷の確率も低減できます。
ここで、フルオート機能について、まとめます。
多少の価格アップがあってもフルオート機は便利です。マニュアル機よりも安い場合が多いので、ますますお奨めです。
針を落とすときの事故のリスクが下がる一方で、レコード盤をセットするときや取り外すときに増大します。入門用と言いつつ、このリスクに対しては注意や慣れが必要です。
音質にこだわる
こちらも普通の世界の話からします。良い音で、かつ手軽に音楽を楽しみたいのであれば、有料のハイレゾ音楽配信を契約するのが良いでしょう。スペック的に総合得点でレコードが勝つことはありません(筆者個人の考えです)。
それを前提にしたとしても、アナログの世界は何か違います。手間をかけることで、より美しい音を奏でてくれます(同上)。
- レコード盤や針を手入れすると良い音になる
- レコードプレーヤーを調整すると良い音になる
- レコード盤や針、録音によって調整が異なる
- 劣化具合が着色のような表現力となることがある
- 機器やレコード盤の保存方法によって音質が劣化する
要するに手間がかかります。仮に新品のレコードであっても、見えない埃やチリ、そして静電気による音質の低下が発生します。
クリーニング
レコード盤のお手入れ
本稿はレコードプレーヤーの選び方を書いています。これから紹介するクリーナー等は、レコードプレーヤーが手元に届いた時に必要です。
良い音でレコードを楽しむには、毎回、レコード盤をクリーニングする必要があります。それは、新品のレコード盤であっても必要です。ノイズ音の低減といった音質の向上だけでなく、レコード盤やレコード針を長持ちさせる効果もあります。
レコードクリーナーと静電気除去スプレー
レコード盤に付着したホコリと静電気の除去は、レコードの必要最小限度の手入れです。一例として、下の写真のようなレコードクリーナー(左)と静電気除去スプレー(右)を使用します。
レコードクリーナー(上の写真・左)は再生前と再生後にレコード盤を拭くのに使います。目に見えるようなホコリがベルベットにつかなくなるまで拭いてください。クリーナーのベルベットは、清潔にしておきます。数回、拭いてもレコード盤にホコリが残るのは静電気や油分が原因です。静電気除去スプレーで除去してから、再度、レコード盤を清掃してください。
静電気除去スプレー(写真・右)は、新品のレコード盤や、しばらく再生していなかったレコード盤のホコリと静電気を減らすときに使用します。レコード盤の輸送中の振動や揺れによって帯電することもあります。全体にムラなくスプレーし、再度、ベルベットで軽く拭きます。
レコードを再生した後は、針が掻き上げたチリを、乾いたクリーナーで除去します。湿ったクリーナを使うと、レコードに水分が残り、カビや雑菌、悪臭の原因になります。レコード盤は十分に乾いてからジャケットに収納してください。
レコード盤のキズとホコリの違い
下の写真は、レコード盤のキズ(左)とホコリ(右)の違いです。どちらも、丁寧に扱っていても生じる小さなものです。浅いキズ(左・Scrach)は、オーディオ信号の刻まれたレコードの溝には至っていないので再生に、ほとんど影響ありません。一方、ホコリ(Dust)は溝を横断しています。ノイズ音の原因になります。
このようにレコード盤のクリーニングは、レコードを楽しむのに必須です。レコードプレーヤーと同時に購入しましょう。
レコード針のお手入れ
意外と忘れがちなのが、針先の手入れです。肉眼ではほとんど分かりません。しかし、顕微鏡で見ると、右側の写真のように繊維状のホコリが付着しているのが分かります。
左側の写真は、レコード針を清掃した状態です。この状態から、レコード盤の片面を1回、再生すると、右側のようになりました。もちろん、クリーニング後のレコード盤を使用しました。
これだけの差があっても音質に違いは感じられません。しかし、この繊維に小さな砂が付着しやすくなるので、針の先端を傷める原因になります。そこで、下の写真のような針先クリーナを使用します。針の根元から針先に向かって、数回、軽くブラッシングするだけで、十分に落とせます。クリーニング液を使えば皮脂の粒まで落とせます。
アナログのほうが音が良い
前提として、前述のとおり「スペック的に総合得点でレコードが勝つことはありません」。
しかし、アナログによって適度に劣化した音質が表現力を増すことがあります。適度な雑味を加えることで、素材の味を引き立たせる点が、アナログ独特の味付けなのです。音質の違いと言うよりも、音色や雰囲気、空気間のような違いとして感じられます。
筆者は、同じアルバムのデジタル配信またはCD版と、レコード盤を、良く聞き比べています。それぞれを5秒くらいの差をあけて同時に再生し、セレクタで切り替えながら差を比較します。
しっかりと聞き比べると、レコードのほうが勝っている点に気づきはじめます。「やわらかい音」「丸みのある音」「なめらかな音」「暖かい音」「心に響く音」といった感覚です。とくに残響音が美しく聞こえる傾向があります(全て筆者の主観)。
これらはアナログの世界に浸かってしまう入口です。徐々に中毒症状のように、その違いの音色を感じたくなってしまうのです。
なお、「プツ、プツ」とノイズ音が頻繁に入った音色をレコードの音として表現していることがあります。しかし、通常の状態のLPレコード盤で、そのようなノイズが頻繁に入ることはありません。もし、ホコリやキズで頻繁に入るような状態だと針先を痛めてしまいます。
レコード針
レコード針の音色
アナログ特有の心地よい音色は、安価なレコードプレーヤーでも感じることができます。むしろ雑味成分が豊富です。少し雑味が気になったとしても、主旋律の音色や残響音をじっくりと聴いてみてください。旨味となった音も聞こえてくるでしょう。
レコードの溝に刻まれたアナログのオーディオ信号は、次に説明するような物理構造によって、味付けが加えられます。
レコード針の構造
下図は、安価なレコードプレーヤーに付属する接合丸針の一例です。レコードの溝の動きをダイヤモンドのチップがカンチレバーに伝え、カートリッジ内で電気信号に変換します。
針の長さは0.4mm程度で、カンチレバーから0.2mm程度までが円柱で、残る0.2mmが円錐形をしています。円錐の中央くらいに色の変わり目があり、先端の約0.1mm (100μm)がダイヤモンドです。
丸針の先端は、曲率半径R=約0.6milすなわち15μmで、約50μm幅のレコード溝に入り込み、接触点の幅は約20μmです。
接合丸針の一例として、 audio-technica 製 ATN3600L の先端の様子を下の顕微鏡写真で示します。
レコードの溝に刻まれたアナログのオーディオ信号は、このような構造のレコード針で伝えられます。このような物理構造やアナログの電気回路によって、音に味付けが加えられるのです。
レコード針の違い
レコード針の先端形状は、前述の丸針だけではありません。丸針を研磨して加工した楕円針、シバタ針などがあります。加工することで、レコード針とレコード溝との接触点が変化し、よりきめ細かな凹凸をトレースができたり、振動出力を大きくすることができます。その結果、より高い周波数の音まで、より少ない歪みで再生できるようになります。
下の写真は、接合丸針(左)と無垢楕円針(右)の側面から見たときの違いです。無垢楕円針の方が、細く尖った形状になっていることが分かります。
また、レコード針の素材には、先端だけがダイヤモンドの接合針の他に、チップ全体がダイヤモンドになっているものがあります。後者の方が高価です。しかし、接合針のような接合強度の心配が無くなるので、より小さく、より複雑な加工ができます。
交換用レコード針の対応品目数
以上のように様々なレコード針があります。このため、レコードプレーヤーを選ぶときは、どのようなレコード針に対応しているかを確認しておきましょう。
例えば、レコードプレーヤー AT-LP60X の交換針の場合、付属品からアップグレードして、音色の違いを確認することが出来ます。純正品は、接合丸針 ATN3600L (\3,300)と ATN3600LC (\4,400)、接合楕円針 ATN3600LE (\6,380)の3種類です。
型番 | 価格 | グレード |
純正 ATN3600L | \3,300 | 接合丸針 (付属品) |
純正 ATN3600LC | \4,400 | 接合丸針 |
純正 ATN3600LE | \6,380 | 接合楕円針 |
また純正以外にも、廉価品やハイグレード品もあります。ただし、針圧を調整するにはトーンアームの後部におもりを接着するなどの改造が必要です。
メーカー | 型番 | 適正針圧 | 価格 | グレード |
LP GEAR | CFN3600LE Stylus | 1.5〜3.5g | ¥7,480 | 接合楕円針 |
LP GEAR | AT3600L NSS Stylus | 2.5〜4.5g | ¥6,980 | 無垢丸針 |
JICO | NUDE C.35-84 DSN-84 YEL | 3.0g | \11,770 | 無垢丸針 |
多くの交換用レコード針に対応
AT-LP60X よりも少し上位のレコードプレーヤーにすれば、無垢楕円針(1~2万円)やシバタ針(3~5万円)といった交換針へのアップグレードが可能な機種や、汎用的なユニバーサル型のヘッドシェルが利用可能な機種もあります。より多くの種類の交換針に対応した機種や、メーカーを問わずに使用できるユニバーサル型ヘッドシェルに対応した機種が見つかるでしょう。
交換用レコード針
ここで、ユニバーサル型ヘッドシェルの一例から、交換用レコード針について説明します。
下図のカートリッジ(Cartrige)に取り付けられている交換針(Stylus)は、取り外すことができます。また、よりグレードの高い交換針に付け替えることで、音質の向上が図れます。ただし、カートリッジによって対応する交換針が決められています。
カートリッジとヘッドシェル
上図のカートリッジ(Cartrige)とヘッドシェル(Headshell)について説明します。
カートリッジ(Cartrige)は、針の振動を電気信号に変換するセンサー部です。対応の交換針の性能が発揮できるように設計されています。
ヘッドシェル(Headshell)は、カートリッジを保持するだけではありません。ヘッドシェルの材質や質量によって、針の振動のカートリッジへの伝わり方が変わるので、繊細に作られています。
ユニバーサル型ヘッドシェルに対応したレコードプレーヤーであれば、昔のヘッドシェルも使用できます。次の写真は、約50年前にaudio-technicaから発売された AT-15Sa です。
レコード盤や録音によって、レコード針との相性の良し悪しがあります。ユニバーサル型ヘッドシェルを使えば、手軽に異なる針のカートリッジに付け替えれます。MCカートリッジと呼ばれるタイプは針交換ができないので、ヘッドシェルごと付け替えることで、様々な針の音を手軽に楽しめます。
なお、トーンアームが真っすぐのタイプが、一部の海外製品やデザイン重視の機種で採用されています。しかし、その多くはヘッドシェルの途中で折れ曲がった形状をしており、ユニバーサル型ではありません。注意してください。
針圧調整機能とアンチスケーティング調整機能
これらの機能はユニバーサル型ヘッドシェルに対応したレコードプレーヤーの多くに備わっています。
針圧調整機能は、レコード針とレコード盤との接触点の圧力を調整します。はじめに、トーンアームの後方の重りを、カートリッジとヘッドシェルの重さと釣り合うように調整し、その後に、コード針の適正針圧分を追加します。
また、適正針圧の範囲内であれば、好みで針圧を変更してみると違った音色が楽しめます。安価な接合丸針の場合、低めの針圧に設定すると音の解像度が上がりグレードアップ感が得られることがあります。シバタ針などのラインコンタクト針の場合は、高めの針圧にすると音の迫力が増す場合があります。
アンチスケーティング調整機能は、レコード盤の回転によってレコード針に内周側に向かう力がかかるのを相殺するために、外周側に向かう力をかける機能です。適切に調整することで、ステレオの両方のチャンネルの周波数特性や歪み特性が整います。また、レコード盤に針を下すときに、針が滑りにくくなります。
交換用レコード針のグレードアップの目安
下表は、どこまでの針交換に対応しているレコードプレーヤーを選べば良いのかの目安です。将来の針交換やグレードアップ時に支払う費用の可能性を考えれば、それ以上のグレードは不要であることが分かります。
グレードアップ費用 | レコードプレーヤーのグレード |
7,000円 未満 | 安価モデル(ATN3600L用) |
10,000円~30,000円 | 針グレードアップ対応モデル(AT-VM95用) |
15,000円~770,000円 | ユニバーサル型ヘッドシェル対応モデル |
将来、レコード針のグレードアップにおよそ1万円~2万円以内を考えている場合は、AT-VM95シリーズに対応した針グレードアップ対応モデルが良いでしょう。
約2万円以上のグレードアップが将来に見込まれる場合は、ユニバーサル型ヘッドシェル対応モデルが良いでしょう。
ルビー針を搭載した圧電型に注意
一般的なレコード針の針先は硬度の高いダイヤモンドが使用されています。一方で、針先にルビーやサファイヤを使い、電気変換に圧電素子を使った簡易な製品もあります。
針先の硬度が低いので衝撃によって欠けにくいメリットや、現在も互換交換針が大量生産されており、最安で$0.98(約140円)から販売されているメリットなどがあります。
かつてはポータブル機器向けカートリッジとして CHUDEN CZ-800 が大量に生産されました。国内生産はすでに終了していますが、現在も他メーカによって互換品が生産されています。現在も1万円以下のスピーカー内蔵レコードプレーヤでは主流です。
ただし、ポータブル機器向けなので、音質や摩耗による耐久性は良くありません。周波数特性は100Hz~10kHz程度と狭く、針先の硬度はダイヤモンドの約1/3、耐摩耗性能は約1/10です(評価方法や所要品質による)。
ポータブル向けルビー針の利点
以上のとおり、ハイファイオーディオには向いていません。しかし、スピーカーを内蔵したポータブル機器用としての利点が数多くあります。デジタル音楽配信の時代にマッチしてきた部分もあるので、購入前に特徴を理解しておくと良いでしょう。
- ポータブル機器向けに開発された国産技術
- スピーカー内蔵タイプに搭載されていることが多い
- 針先の硬度が低いので衝撃に強い
- コイルのような巻き線が無いので耐久性が高い
- 互換交換針が最安で$0.98(約140円)から販売されている
- フォノイコライザが不要
- アナログ特有の音色が楽しめる
- 古いレコード盤のバックアップに向いている
- レコードの仕組みの学習用に向いてる(自作キット用)
- DJ用(練習用~耐衝撃性を活かした特殊プレイ用)
- 日本製ダイヤモンド交換針も存在する
フォノイコライザ-
古いビンテージ品のレコードプレーヤーや中古品を購入する場合は、フォノイコライザ-(RIAA Phono Equalizer)が必要な場合があるので注意してください。
レコード針の出力を通常のオーディオ信号に変換するにはフォノイコライザ-(RIAA Phono Equalizer)が必要です。とはいえ、最新のレコードプレーヤーの場合は、本体内に内蔵しています。また、プリメインアンプに内蔵されている場合もあります。
レコードプレーヤーの選び方
最後に、本稿の目的だったレコードプレーヤーの選び方を、まとめます。
以下の観点で自分に合うものを選ぶと良いでしょう。
- 設置スペースを確保可能な大きさかどうか
→ 奥行きや高さもに注意 - フルオートプレイ機能の要否
→ あった方が良いが、リスクがあることも要認識 - どのような交換針に対応しているか
→ 交換針のグレードアップを見込んでおく - クリーナーや静電気除去スプレー
→ 初めて使用するときに必要
あとがき
「ボクにもわかる風」の意味
本稿では、レコードプレーヤーの選び方について、選ぶのに最小限度必要な情報を整理しました。「ボクにもわかる風」の意味は、この段階でご理解いただけたと思います。
アナログ機器の選ぶには、これだけの情報でもまだまだ不足しています。とはいえ、根拠の乏しい推薦機器を買ってしまうよりは、後悔しない機種を選べるようになっているでしょう。
イラストの権利について
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関連情報:自作フォノイコライザ
下記はレコードプレーヤー用の自作フォノイコライザーの記事です。電子工作に興味がある方は、ぜひご覧ください。レコードプレーヤーの20kHz以上の再生についても紹介しています。
by bokunimo.net