最大30W×2ch D級オーディオ・アンプIC TPA3118D2を使った超低価格アンプを製作してみた

市販オーディオ・アンプ機器でも使われているTI社 TPA3116Dを使って、本格的なアンプを製作してみました。実装部品は、全て、秋月で購入しました(基板を除く)。

はじめに

これまでは5V動作のD級オーディオ・アンプを試してきました。USBから電源を供給できるほか、放熱板が無くても動作し、なにより通常の住居であれば、十分な音量と音質を楽しむことが出来ます。
ところが、夏休みで近所の人々が帰省で居なくなったチャンスに、近所迷惑を気にせずに大音量で音楽を楽しむには、より大出力のアンプが必要になります。
そこで、お盆休みを前に、大出力アンプの製作を行ってみました。

D級アンプの最大出力

D級アンプのおよその最大出力は、電源電圧をV(V)、負荷抵抗(スピーカのインピーダンス)R(Ω)、アンプ効率ηとすると、概ね下記で求まります。

最大出力 PMAX = η・ V2/(2R)

多くのD級アンプはBTL方式(フルブリッジ方式)となっており、最大振幅は電源電圧の2倍です。したがって、電圧の実効値は2倍の電圧を2√2で除算した電圧V/√2となり、抵抗Rで除算すると電力が得られます。

下表は、電源電圧を5V、12V、24V、負荷抵抗8Ω、6Ω、4Ωのときの計算例です。

TI社 TPA3118D2

TPA3118D2は、秋月などで購入できる(170円・執筆時点・ディスコン在庫数A)、30W×2chに対応したD級オーディオ・アンプICです。5V~24V(最大26V)までの電源電圧に対応しています。今回は12Cで動かしてみました。

裏面には下図のような放熱用の電極があります。この電極を放熱することで、大出力アンプを製作することが出来ます。

基板を製作する

5V動作のD級アンプでは、放熱版が無くても動作するものが多いですが、12V動作の場合は必要になります。下図は、ピッチ変換基板に銅箔を貼り、また放熱用の電極を裏面から半田付けするための穴をあけた基板の製作例です。

この基板の銅箔部分に、金属ねじを取り付け、ケースのアルミに放熱する構造にしました。

下図は部品を実装した時の様子です(製作途中の写真)。
出力側(写真の右の方)にEMIフィルタ(村田製DSS1・1000pF)を実装しましたが、発振してしまったので、このフィルタはバイパスしています。また、LCフィルタを別基板に実装しました。

ケースに組み込む

下図はポリカーポネート(PC)のケースに組み込んだ時の様子です。写真の左側に映っている基板がアンプで、金属製のネジで反対面のアルミ板に接続し、使用時はアルミ板が上面になるように設置します。このため、スピーカ出力端子は下図の右側に左スピーカとなるようにしました。また、スイッチ付きの可変抵抗器を使用し、スリープ用のSDZ端子で電源を操作できるようにしました。

感想

歪むところまで音量を上げても、音が大きすぎて歪んでいるのかどうかが分かりませんでした。市販アンプのように使用することが出来そうです。

by bokunimo.net