USB接続のWebカメラを使って防犯システムを自作している人は多いかもしれません。ところが、電源やネットワークのない遠隔地で実用化しようとすると、様々な工夫が必要になります。前回は、その解決方法として、Raspberry Piの電源をIchigoJamで管理する方法について、紹介しました。
今日は、その応用として防犯カメラシステムを作ってみました。
前回:人感センサ反応時にIchigoJamがRaspberry Piを起動し、携帯電話網へ接続する
今回:IchigoJam T とRaspberry Piを使ったバッテリ駆動の防犯カメラシステム
目次
i.MyMimapori Pi カメラ システム : バッテリ駆動 + 携帯電話網 LTE モデム
一般的に市販されているUSB接続のWebカメラを使用する。型番の入ったメーカ品であれば、1000円以上するが、型番のないノーブランド品であれば、500円以下で販売されていることも多い。また、夜間に撮影が可能な赤外線カメラも販売されている。
USBハブとFETスイッチが必要
IchigoJam側のプログラムは前回のシステムのものを使用します。LTEモデムへ供給するUSB電源もIchigoJamで制御します。ただし、Raspberry Pi ZEROにはUSB端子が一つしかないので、カメラを接続するためにはUSB分岐ケーブル型の「USBハブ」を使用しました(下図の左下のケーブル)。
Raspberry PiのUSB端子にUSBカメラとLTEモデムを接続するには、USB分岐ケーブル(実際にはUSBハブ)を使用する。右側のブレッドボードはUSBの電源を制御するためのFETスイッチ。運用時には、USBカメラ側にも必要になる。許容電流容量の大きなFETを用いれば、USB分岐前に挿入しても良い。
Raspberry Pi側のプログラム:
#!/bin/bash
IP=$(hostname -I) || true
if [ “$IP” ]; then
printf “My IP address is %s\n” “$IP”
else
IP=”127.0.0.1″
fiMAILTO=xbee@dream.jp
date > /home/pi/start.log
/usr/bin/fswebcam /home/pi/cam.jpg >> /home/pi/start.log 2>&1
/home/pi/esp/tools/soracom start >> /home/pi/start.log 2>&1
NTP=`ntpq -p|grep \*` >> /home/pi/start.log 2>&1
if [ “$NTP” = “” ]; then
DATE=”数分前”
else
sleep 1
DATE=`date “+%Y/%m/%d %R”`
fi
echo $DATE >> /home/pi/start.log
IP_G=`cat /home/pi/start.log |grep “local IP address”|cut -d’ ‘ -f6|tail -1`
echo -e “`hostname` が $DATE に起動しました。\n$IP\n$IP_G”\
| mutt -s “自動起動通知” -a /home/pi/cam.jpg — $MAILTO >> /home/pi/start.log 2>&1
/home/pi/esp/tools/soracom stop >> /home/pi/start.log 2>&1
wall “The system is going down for power-off (シャットダウンを開始)”
sleep 10
sudo shutdown -h # now オプションを付与することですぐにシャットダウンする
exit 0
実際に動かしてみました。iPhoneでメールを受信したときの様子。
これだけでも、立派なIoT!
超簡単!遠隔&バッテリ駆動防犯システムの完成です。
色んなセンサや制御機器を組み合わせたり、プログラムを拡張して、
自分だけのi.MyMimamori Piシステムを作ってみよう。
by ボクにもわかるRaspberry Pi と IchigoJam 用マイコンボード: