ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ方式編

DVD

作成:2004年12月
更新:2005年04月

3種類のDVDディスク(メディア)

 主な録画用のDVDには、以下の3種類があります。

名称 タイプ 特徴 主なメーカ
DVD-RAM 書換型 カートリッジ入りがある Panasonic Toshiba
DVD-RW 書換型 ディスクが(僅かに)安い Pioneer SHARP (SONY)
DVD-R 追記型 1回しか書けないが安い 全DVDレコーダ


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    <⊂○⊃>    <⊂○⊃>    <⊂○⊃>
      R A M        RW        R  
           DVD : Digital Video Disk / Digital Versatile Disk

 DVD-RAMの最大の特徴は、カートリッジ入りのディスクがあることです。ビデオテープと同様の感覚で取り扱え、子供からお年寄まで、安心して使うことが出来ます。
 長期の保存にも優れており、国内製のディスクであれば100年の保存が可能と言われています。(但し、ディスクや保存方法にもよります)
 さらに、パソコンでもHDDと変わらない操作でデータの記録が出来る利点があります。

カートリッジ入りDVD-RAM
カートリッジ入りDVD-RAM

 一方のDVD-RWも長期保存性はDVD-RAMと変わりませんが、カートリッジに入っていないので、取り扱いに注意が必要です。ドライブおよびディスク値段は、若干、安くなります。

 DVD-Rは1回しか録画できない追記型です。また、保存性は10年と言われており、DVD-RAMやDVD-RWと比べると、あまり良くありません。
 しかし、ほぼ全てのDVDレコーダに搭載されており、互換性を重視した場合の録画に適しています。

その他の方式

 複数のDVDメディアに対応したマルチドライブ搭載レコーダが増えています。それぞれのDVD方式について、簡単にまとめました。地上デジタル放送を録画するためにはCPRMに対応しているディスクが必要です。ディスクを購入する際は「デジタル放送対応」や「CPRM対応」の文字を確認してください。

方式 書込回数 CPRM対応 AV普及 経済性 主なメーカ
DVD-RAM 約100000回 ○ 対応 ★★★ ★★ Panasonic Toshiba
DVD-RW 約1000回 ○ 対応 ★★ ★★ Pioneer SHARP (SONY)
DVD-R 1回 △(一部) ★★★ ★★★ 全DVD機器メーカー
DVD+RW 約1000回 ×非対応 ★★★ SONY Philips RICOH
DVD+R 1回 ×非対応 ★★★ SONY Philips RICOH

 DVD+RWや+Rでは、VCPS(Video Content Protection System)という、コピーワンス仕様を取り込めば、CPRMと同様になりますが、2005年4月現在は、対応機種が登場していません。

 各社のDVD方式やCPRMの対応状況は下表のとおり様々です。自分で必要な方式を選択する必要があります。(最新機種は「資料編-レコーダ」を参照。)

 \機種|Pana DMR-EH60  |東芝 RD-XS46  |SONY RDR-HX70  |
  \名├──┬──┬──┼──┬──┬──┼──┬──┬──┤
方式 \|再生|録画|CPRM|再生|録画|CPRM|再生|録画|CPRM|
────┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
DVD-RAM | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × |
DVD-RW | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD-R  | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
DVD+RW | ○ | × | × | × | × | × | ○ | ○ | × |
DVD+R  | ○ | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ | × |


 \機種|SHARP BD-HD100 |東芝 RD-Z1   |日立 DV-DH400T |
  \名├──┬──┬──┼──┬──┬──┼──┬──┬──┤
方式 \|再生|録画|CPRM|再生|録画|CPRM|再生|録画|CPRM|
────┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
DVD-RAM | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD-RW | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
DVD-R  | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
DVD+RW | ○ | × | × | × | × | × | ○ | × | × |
DVD+R  | ○ | × | × | × | × | × | ○ | × | × |
Blu-ray | ○ | ○ |○※| × | × | × | × | × | × |
                              ※CPS

映像フォーマット

 DVDに記録されている映像の解像度は720×480となっています。一方、 ハイビジョンの解像度は1920×1080であり、そのままの解像度で録画する ことが出来ません。しかも、解像度のアスペクト比は3:2となっています。

名称 解像度 アスペクト比
ハイビジョン(HD画質) 1920×1080 16:9 32:18
DVD 720×480 (3:2) (27:18)
標準画質(SD画質) 640×480 4:3 24:18

 実際には、3:2のアスペクトで再生することは無く、3:2の映像を16:9に横伸ばしするか、4:3に横幅を縮小して映像を出力しています。一般にはDVDは標準画質と呼ばれていますが、実際には横幅解像度が少し高くなっていることが分かります。
 また、16:9と4:3の両方の画面フォーマットに対応する為に、DVDには、以下のような表示アスペクトの情報が含まれています。

スクイーズ映像

 ハイビジョンの映像をDVDの標準画質に変換して録画する映像方式で、 16:9の映像を3:2に圧縮して記録します。再生時に幅を約1.2倍に伸張して 元の16:9の映像に戻します。この表示方法をフル表示といい、DVDの解像度 を最大限に使用することが出来ます。
 テレビ画面サイズを自動で切り替えるには、D1〜D2端子、又は、S1 対応のS端子の入出力を持ったDVDレコーダと、16:9のワイドテレビが 必要です。

    ┏━━━━━━━━┓ 記録時 ┏━━━━━━┓
    ┃  ┌──┐  ┃ ──→ ┃  ┌─┐  ┃
    ┃  │  │  ┃     ┃  │ │  ┃
    ┃  │  │  ┃ ←── ┃  │ │  ┃
    ┃  └──┘  ┃ 再生時 ┃  └─┘  ┃
    ┗━━━━━━━━┛ (フル) ┗━━━━━━┛
      16:9(TV)         3:2(DVD)

レターボックス映像

 16:9の映像の上下に黒帯を25%付加して3:2の比率に変換した映像です。
 DVDの解像度のうち25%を使用しないのでスクイーズ映像よりも劣化 します。また、再生時は映像を拡大し、黒帯部分を画面の外に追いやって 映像のみを表示します。これを、シネマ表示またはズーム表示といいます。
 D1〜D2端子、もしくは、S2対応のS端子に対応している必要があり ます。なお、いづれかがS2対応ではないS1対応の場合は、画面サイズ 切換が誤作動する場合がありますので、S2対応の機器をS1に合わせる 必要があります。

    ┏━━━━━━━━┓ 記録時 ┏━━━━━━┓
    ┃  ┌──┐  ┃ ──→ ┣━━━━━━┫
    ┃  │  │  ┃     ┃  ┌┐  ┃
    ┃  │  │  ┃ ←── ┃  └┘  ┃
    ┃  └──┘  ┃ 再生時 ┣━━━━━━┫
    ┗━━━━━━━━┛(シネマ)┗━━━━━━┛
      16:9(TV)        3:2(DVD)

従来映像

 従来の4:3の映像を、若干だけ横伸ばしした3:2の映像に変換した映像で す。16:9の画面で再生する場合は左右に黒帯をつけるか映像を歪ませ、 画面いっぱいに横伸ばしワイド表示します。一般に、ワイド表示では、 中央の映像をあまり伸張せずに画面の両端のみを伸張します。

┏━━━━━┓   ┏━━━━━━┓   ┏━┳━━━━━┳━┓
┃ ┌──┐ ┃   ┃ ┌───┐ ┃   ┃ ┃ ┌──┐ ┃ ┃
┃ │  │ ┃記録時┃ │   │ ┃再生時┃ ┃ │  │ ┃ ┃
┃ │  │ ┃──→┃ │   │ ┃─┬→┃ ┃ │  │ ┃ ┃
┃ └──┘ ┃   ┃ └───┘ ┃ | ┃ ┃ └──┘ ┃ ┃
┗━━━━━┛   ┗━━━━━━┛ | ┗━┻━━━━━┻━┛
 従来4:3     3:2(DVD)   |     16:9(TV)
                   |
                   | ┏━━━━━━━━━┓
                   | ┃  ┌────┐  ┃
                   | ┃  │    │  ┃
                   └→┃  │    │  ┃
                  再生時┃  └────┘  ┃
                 (ワイド)┗━━━━━━━━━┛
                        16:9(TV)

DVDへの録画品質

 ハイビジョン映像をDVDに録画すると標準画質になりますが、前述のとお り、スクイーズ映像や4:3よりも幅広い3:2の記録によって、従来のアナログ テレビよりも高画質に録画できます。
 また、アナログ映像では、放送局から受信機(テレビ)までの間に、ノイズが 付加されてしまい、
MPEG2符号化の際に画質が大きく劣化してしまいま す。このようなノイズは、前後のフレームにランダムに付加されているので 直接的にテレビで受信した放送の視聴時には気になりませんが、レコーダー でMPEG2符号化する際に影響を受けてしまい、録画品質が下がってしま います。しかし、デジタル映像では、このようなノイズが付加されませんの で、レコーダーの録画品質が向上します。加えて、PanasonicのDIGAの最新 機種ではレターボックスの映像の場合に黒帯の部分の情報量を意図的に低下 させることによって、レターボックス映像であってもスクイーズ映像に近い 画質が得られるように工夫されているようです。

DVD-RAM vs DVD-RW

 DVD-RAMは、HDDと同じように録画中に同じDVD-RAMの再生が可能です。これは HDDと同じランダムアクセスという方式を採用しているためで、DVDレコーダに HDDの付いていない時期には画期的な機能でした。さらに、HDDを搭載する際に DVDとHDDで、同じソフトウェアを共通利用できる部分が多いので商品の開発が 容易になり、HDD内蔵DVDレコーダを早期に開発することが出来ました。後に、 PanasonicのDIGAの大ヒットにつながりましたが、DIGAがもたらした「HDDに録 画してからDVDに保存する」使い方によって、DVD-RAMに録画しながら再生する 必要が無くなってしまいました。

 一方のDVD-RW搭載レコーダーは、DVD-RAM搭載レコーダーよりも歴史が古く、 Pioneerが1999年に世界初のDVDレコーダDVR-1000を発売しました。それまでの パソコン用のDVD容量は2.6GBであり映像記録には不十分でしたが、DVD-RWでは 4.7GBの大容量化に成功してビデオ録画で使用できるようになりました。又、 DVD-Videoに近い仕様の為、記録方式によっては通常のDVDプレーヤでの再生が 出来るメリットや、レコーダやディスクを安く作れるメリットがあります。
 しかし、当初はDVD-Videoに近い仕様にすることで、録画機としての性能が、 若干、劣っていました。また、録画したディスクは同じ録画機で再生する場合 が多く、ディスクの互換性のメリットについても重視されませんでした。値段 についても、DVD-RAMがDVD-RWの価格に対抗して一層のコストダウンの努力を 行った結果、大きな価格差も生じませんでした。
 むしろ、DVD-Videoに近い仕様で録画を行うことは、ソフトが複雑化してしま う問題があり、ドライブ単体では技術が先行していましたが、DVDレコーダや HDD搭載DVDレコーダーになると開発が遅れてしまいました。

 対するDVD-RAMはPanasonicが中心に、2000年7月に4.7GBの規格化が完了し、 レコーダは2000年の年末以降に広まり始めました。当初、Pioneerよりも遅れ ていましたが、東芝が2001年4月に初のHDD内蔵DVDレコーダRD-2000を発売す ることが出来ました。同年末12月にはPanasonicからもHDD内蔵DVDレコーダが 登場し、HDD内蔵レコーダが急速に成長しました。DVD-RAMレコーダの普及に より、DVD-RAMの生産量が増大し、生産量によるコストダウンが進み、わずか 数年後の2003年にはDVD-RWが消滅するかと思うほどの大差となりました。

 ところが、DVDレコーダーで他社よりも大幅に遅れをとっていたSONYがDVD-RW を搭載したスゴ録を2003年11月に発売し、さらに、PioneerとともにDVD-RWを 強く推進してきたSHARPが、2004年2月に業界初の地上デジタルチューナ搭載 レコーダーを発売しました。このわずか1年足らずで、壊滅的だったDVD-RW 方式が復活し、再び、DVD-RAMを追い抜きつつあります。
 現在では、機能や性能の差、価格差なども、ほとんどありません。さらに、 DVD-RAMとDVD-RWの両方式に対応したマルチドライブ採用レコーダも増えてき ています。

VR方式とDVD-Video方式

 DVD-RAM方式には、VR方式しかありませんが、DVD-RWには、VR方式とDVD-Video 方式の2種類があります。VR(Video Recording)方式は、録画した映像を編集 することが可能な録画方式です。一方、DVD-Video方式は、編集が、殆ど、 出来ず、又、CPRMにも非対応のため、コピーワンス放送の録画が出来ません。
 しかし、多くのプレーヤで再生可能な利点を持っており、ほとんど全ての DVDレコーダがDVD-RへDVD-Video方式の録画&再生に対応しています。

方式 主なメディア 編集可否 CPRM対応 再生互換性
VR方式 DVD-RAM,DVD-RW 可能 ○ 対応可能○ 対応機のみ△
DVD-Video方式 DVD-R,DVD-RW 簡易 △ 対応不可× 高い互換性○

 ここで、主に、DVD-Rを使っている人にとっては、DVD-RWの方が有利な点が あります。それは、DVD-RWでは、DVD-Video形式が利用できますので、DVD-R に保存する前に、DVD-RWに保存して、テストをすることが出来る点です。
 したがって、個人で同一のDVDをたくさん作成するといった場合は、DVD-RW の方が、都合が良いという場合もあります。

参考文献

主に初心者向けの情報としては、下記がオススメです。

  TDK DVD活用ガイド  :http://www.tdk.co.jp/dvdguide/index.htm

また、技術内容については、DVDの規格団体のウェブサイト内に、分かりやすく 説明<しているページがあります。

  DVDビデオ周辺技術講座:http://www.dvdforum.gr.jp/Technology/

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