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目標の3か月を達成! ESP-WROOM-02によるワイヤレスセンサの実験

本日、単3乾電池3本で動作するワイヤレスセンサの連続稼働時間が目標の3か月を達成しましたので、報告させていただきます。温度と湿度を秋月電子通商製AE-HDC1000(TI社製IC搭載)を使って測定し、Espressif社製ESP-WROOM-02を使ってデータ送信後、Deep Sleep状態へ、以降、30分ごとに起動、測定、送信、スリープを繰り返します。

下図は、3か月間の測定結果(電池電圧)です。

AmbientというIoTセンサ用のクラウドサービスへデータをアップロード。本センサの3か月連続動作の達成とともに、Ambientのサービスについても3か月間のデータを収集しつづけれることが確認できた。上図は電池3本分の電圧。

詳しい情報は、徐々に提供する予定です。今日は、無事に達成したという朗報と、ちょっとした無駄話をさせていただきます。3か月・達成記念日をボクとともに祝っていただければ、嬉しいです。

実験の経緯と成果

昨年から今夏にかけて、かれこれ10か月くらいの期間をこの実験に費やしました。10か月の実験といっても、「ほったらかし」です。労力というよりは、気長に待っていた時間がほとんどです。
当初は連続動作期間1か月を目標にしていました。まだモジュールの特性を熟知しておらず、実測の電流等からの計算上でも、1か月以上は困難と考えていたからです。
実験を繰り返すうちに、ワイヤレスセンサとして利用するポイントをつかみはじめ、年末には計算上で3か月を達成。その回路とソフトをベースにした実動作実験では5か月を達成しました。
しかし、このときの連続実動作は、偽りの塊でした。実験中に回路やプログラムの改良を行ったり、累計で2~3週間くらいは止めていたり、モジュールも交換、再起動も何度も行っていました。気持ちとしては3か月の確証を得たのですが、欲しかったのは、その実験証拠でした。
そんなころに、Ambientのサービスの開始を目にしました。そして、5月3日~8月3日の3か月の最終動作確認に挑んだところ、本日、無事に目標の3か月を、適切に達成することが出来ました。

偽りかもしれない連続動作5か月を達成したときの構成。試験中にハード、ソフトを何度も変更し、モジュールも交換。さらに停止していた累計期間も不確か。電池以外は、最初の状態を維持していないかもしれない。
(この試験後に、適切な試験を実施し、目標だった3か月を達成。)

このセンサの最大の長所

ボクが思うところの、このIoTセンサの最大の長所は、IoTで外出先から自宅の温度や湿度が見れること、、、
だけではありません。もちろん、その目的で作ったのですが、室温・湿度センサで重要なことは、適切な値を測ることです。
例えば、遠隔地に住む高齢者が熱中症にかからないかと、IoTセンサで確認してみようとしても、測定値が不適切だと全く意味がありません。
しかし、正確な温度や湿度を測るのは意外に困難で、3つの重要なポイントがあります。もちろん、一つ目は精度の良いセンサを使うことですが、そんなものは残る2つのポイントに比べて大したことはありません。精度の良いセンサを買えばよいのです。センサの性能以外にも、大きな誤差を与える要因があります。
まずは、機器の自己発熱です。この対策は、乾電池で長期間駆動を実現しようとする方向性と完全に一致します。温湿度を正確に計測する機器のセンサ部が本体と分離構造になっているのも、本体の発熱の影響を受けないようにするためでしょう。
また、測定したい位置にセンサを配置することも重要です。なるべく居住者に近い場所、近い高さに配置します。壁に近いのは仕方がないかもしれませんが、日光や発熱機器などの影響は避けなければなりません。そうなると、一般家庭では、ワイヤレス・乾電池駆動でなければ、配置できないでしょう。
以上の通り、このセンサの最大の長所は、測りたいものを測れるということです。それでも、測定器ではありませんので、得られた結果は目安にしかなりません。住宅の断熱効果の測定といった公表値を得るには、適切に校正された測定器が必要です。

今後

この貴重なセンサが、かれこれ10か月も、この実験専属センサになっていました。早く他の用途にも使いたいという気持ちもありますが、いまのところ電池が切れるまで継続運転を行う予定です。
ESP8266がダイソーの電池で何か月、動き続けるかを実験中(先月の報告)
by ボクにもわかるIoTモジュールESP-WROOM-02
https://bokunimo.net/blog/category/esp/
(2016年8月9日・追記)
このブログに掲載の回路図およびスケッチ(プログラム)は、トランジスタ技術2016年9月号(CQ出版社・発売日8月10日)に掲載されています。
 
トラ技2016年9月号 P.90 図4・写真11・写真12
 
興味のある方は、ぜひ、お買い求めください。
by ボクにもわかる電子工作
https://bokunimo.net/