Raspberry PiへUSB接続のLTEモデムを接続して、IoTデバイスとして使用したいと考え、MVNO通信事業者のIoT向けサービスを比較してみました。
下図はNTT docomoのL-02CをRaspberry Piに接続し、通常のSIMカードで実験してみた時の様子です。
IoTに向いてそうなプランとして、以下の3つを選びました。
月額は、100MB、300MB、1GBの3種類の通信データ量について計算した結果です。
SORACOMは、IoT向けに特化したサービスで、従量課金制となっています。パケット代は、0.2円/MBからです。速度や時間帯、上り/下りなどで異なります。最大の特長は、契約手数料と解約手数料がほとんどかからないことです。とくに、1年以下で解約しても、一切、解約手数料がかからないので、紛失や盗難に合い易いIoT機器にやさしいプランです。月額の上限が青天井なのが気になりますが、通信速度を控えることで実質の上限を設定することが出来ます。また、たくさんのSIMを扱うことを前提に、各SIMをクラウドで管理するシステムが構築されているのも嬉しいポイントです。IoTの実運用向けサービスと言えるでしょう。
So-netの0 SIMは、500MBまで月額無料のプランです。データ量が少ない場合に、月々の支払いを最も抑えることが出来ます。使わない月の存在も考えると、結果的に最安になる可能性があります。通信速度が速い点も特長です。ただし、早いゆえに、誤って大量のデータ通信が発生してしまいやすい心配もあります。とくに、実験中の操作ミスや開発途中のソフトによる大量のログ出力などによって、一気に1600円に達してしまう懸念もあります。その一方で、複数枚のSIMカードを契約できない縛りがあり、複数のIoTデバイスに使用できない点で実験的な運用にしか使えないという矛盾を感じさせられます。他の通信手段が確保できている場合のIoT開発用のサービスとしては最適でしょう。
DMM mobileライトは、データ容量と無関係に、常に一定価格な点が特長です。不具合や大量のログが発生しても、料金が上がらないので、実験や開発の段階に適していると思います。最大の課題は解約手数料です。半年で解約した場合、月に1500円の積み立てが必要です。1年以上にわたって、継続的に開発を行う場合に、適したサービスでしょう。
by ボクにもわかるRaspberry Pi