XBee ZBモジュールの新シリーズXBee ZB S2C
Digi International社より、XBee ZB(ZigBee方式)の最新シリーズXBee ZB S2Cシリーズが発売されました。
このS2Cシリーズ、従来との最大の違いは、ZigBeeデバイスタイプの変更時にファームウェアの書き換えが不要になったことです。
そこで、早速、入手したS2Cを使って、ZigBeeデバイスタイプを変更するツールを作成してみました。
なぜ、いまだにZigBee方式なのか
IoT化と言えば、IPネットワークにIoTデバイスが接続されて、クラウドと連携することが多いでしょう。このため、近年のワイヤレス通信方式の中にはIPプロトコルを実装するものが増えてきており、また、手軽にWi-Fiモジュールを利用することも出来るようになりました。
そのような中、2007年に規格化されたZigBee PRO 2007を実装したXBee ZBシリーズに、どのような意味があるのでしょう?(ZigBeeをIPネットワークに接続するには、IP変換するための親機が必要)
その意味の一つは、乾電池で駆動可能なIoT機器を手軽に作成することが出来ることです。
ZigBeeには3つのデバイスタイプがあり、ZigBee End Deviceで動作するXBee ZBモジュールは、乾電池で2年くらい動かし続けることも可能です(通常は半年から1年くらい)。とくに、スリープ中のパケットを、スリープ復帰後に受信することが可能な仕組みは有用です。
この分野でのライバルには、近年、登場したBluetooth Low Energyがあります。例えば、Microchip社のRN-4020が対応しており、ボクも期待していました。しかし、実態としては、あまり普及が進んでおらず、現段階ではワイヤレスモジュールとして、XBee ZBモジュールほどの知名度がありません。
スマートフォンでは、従来のBluetoothとBluetooth Low Energyのデュアルモードのチップが搭載されており、普及が進んでいるにも関わらず、デバイス側となると、時間がかかりそうです。
このように、IoTデバイスを今すぐ試作して運用しつつアプリケーションを開発するには、今のところXBee ZBが手軽で便利だと思います。
ただし、時代とともにIP系のワイヤレス方式もしくは、Bluetooth Low Energyに世代交代してゆきます。本格的なIoTの普及段階に入り、IoTデバイスを大量生産するようになれば、XBee ZBは向いていないでしょう。それまでに、知見を蓄積してゆくための、初期製品向けといった使い方になるでしょう。
Cygwin(gcc, make ,gitが)およびRaspberry Piでのインストール方法と実行方法
$ cd$ git clone -b raspi https://github.com/bokunimowakaru/xbeeCoord.git$ cd xbeeCoord/tools$ make clean;make$ ./xbee_zb_modeZIGBEE Device Type Switcher for XBee ZB S2C Series
00:Coordinator AT, 01:Router AT, 02:End Device AT
10:Coordinator API, 11:Router API, 12:End Device API
mode = 10 <——– 上表から変更したいタイプを選択する
Coordinator API
by ボクにもわかるXBee用センサネットワーク