ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ報告編
- DV-HRD2 DV-HRD20 DV-HRD200
(作成:2004年04月 更新:2005年09月) 地デジTopへ
過去(2004年時点)の古い製品の情報です。
執筆時点で広告としての意図はありませんでしたが、実質的に1製品の特長を
紹介していますので、読み手にとっては広告になる場合があります。
SHARP DV-HRD2 DV-HRD20 DV-HRD200 250GB HDD/DVDレコーダー
特徴・2004年2月時点で、唯一のHDD搭載(2004年11月に日立より競合機登場)
ハイビジョン録画&編集が可能(DVDへの保存は標準画質)
・他に、HDD160GB(DV-HRD2,2月)、HDD400GB(DV-HRD200,7月)
・iLink経由のムーブ機能(編集後も可能)
・チューナ+DVD+HDDの合計額に対して低価格(13万円前後)で登場
課題:DVD-RAM非対応 (DVD-RAMとは記録方式の異なるDVD-RWを搭載)
地上デジタル内蔵ハイビジョンレコーダー
SHARPは2001年3月に業界初のBSハイビジョンレコーダTU-HVR100を発売し、
以降もBSハイビジョンレコーダーを独占してきたメーカーです。
本機も、2004年4現在で唯一、地上デジタルチューナーを内蔵したハイビジョン
レコーダーです。
本機にはHDDとDVDが搭載されておりハイビジョン番組をHDDに保存す
ることが可能です。さらに、HDDに保存した番組をカット編集してDVDや
他のHDDにムーブすることが可能です。(DVDは従来の標準画質になる)
ハイビジョン編集
初期のBSハイビジョンレコーダーではハイビジョン放送の録画は出来ました
が編集することは出来ませんでしたが、本機ではカット編集が行なえます。
カット編集は、消去したい開始点と終了点を選択し、その間を消去する編集方
法です。「部分消去」とか「インアウト編集」などとも呼んでおり、アナログ
HDDレコーダーでは、ほぼ標準的に装備されております。
この機能がハイビジョンレコーダーで実現できることは、大きな進歩なのです。
しかし、アナログレコーダーの編集機能に比べると、情報量の大きなハイビジョ
ンならではの問題があります。
一番、不便な点は、開始点や終了点を設定するときです。アナログレコーダー
と同様にコマ送りが出来るのですが、コマ送りが非常に遅く、一つの点を設定
するのに、非常に手間がかかります。また、スローの逆再生が出来ない点や、
早送りも最大32倍速と遅いのが不便です。
ムーブ対応
本機は、2004年4月より開始されたコピーワンス放送を録画した番組を、iLinkを
使って外部HDD(Rec-POT M)にムーブすることが可能です。
(ムーブに関しては「方式編-コピー制御」を参照ください。)
つまり、将来のムーブ対応したBlu-rayの登場に備えて、番組をCMカット編集
してRec-POT Mに保存しておくのに、大変、有効な機能です。但し、SONY BDZ-S77
のiLinkはムーブに対応していません。
(2004年12月にムーブに対応したBlu-rayレコーダ SHARP BD-HD100登場)
もちろん、編集だけを行なって本機に残しておく方法もありますが、250GBだと
地上デジタル放送で約30時間(2時間の映画が15本分)ですので、そのうち、
満杯になってしまいます。その都度、Rec-POT M(160GB)にムーブしてゆくこと
で、HDDの空き容量を増やして使うことが出来ます。
DVD-RAM非対応
通常のDVDレコーダでは、DVD-RAM方式が普及しておりますが、本機ではDVD-RAM
が使用できませんので、これまでアナログレコーダで録画した番組を再生する
ことすら出来ません。本機で利用できるDVD-RWはカードリッジに入っていない
一見するとDVD-Rのようなメディアです。頻繁に録画したり、小さな子供が居る
家庭には不向きです。ただし、普段はHDDに録画したものを再生す
るのがメインの使い方になると思います。しかも、DVDにムーブすると従来の
標準画質に劣化するので、これまで以上にDVDは使用しなくなります。
DVD-RAMは、お手持ちのアナログレコーダーで再生すれば良いので、大きな問題
では無いかもしれません。
受信性能
本機の受信性能は、大変、高いと思います。Panasonic TU-MHD500との比較で
も触れていますが、分配器が内蔵されている点や、外来ノイズに強い点など、
地上デジタルの送信波が弱い地区では、とても良いと思います。
操作感
本機の操作感はAQUOSの操作方法と非常に類似している部分が多く、デジタル
チューナーに関する基本操作や番組予約に関しては、初めて買った人でも容易
に操作出来るようになっています。
しかし、一方で、ハイビジョンレコーダーの機能については、かなり操作方法
が複雑になっています。例えば、録画済番組表示に関して、通常のオリジナル
リスト表示から、プレイリスト表示に切り替えてしまうと、画面が類似してい
るため、オリジナルリストから番組が消えたかのような誤解を与えます。
また、カット編集をする場合は、録画済リスト表示からは実行できず、最初は
メニューがどこにあるのかを探さなければ見つかりませんでした。
ハイビジョンレコーダーとしては新しい機能ではありますが、従来のアナログ
レコーダーからの買換えを考慮すると、改良しなければならない点が多いと感
じています。
安定性
以前のデジタルチューナーは、他社品も含めて、全体的に安定性に欠けていま
した。特に、録画予約に関しては、予約していたにも関わらず、予約が実行さ
れない場合が発生していました。
ところが、本機に搭載されているデジタルチューナーは、非常に安定していま
す。録画予約の失敗も、野球の延長時以外は、一度もありません。
とはいえ、新しく搭載された編集機能に関しては、やや不安定な場合がありま
す。特に、編集中にリモコンを連打した場合にフリーズする問題や、ムーブの
失敗が、稀に発生してしまいます。
(2004年4月、6月の衛星アップデートで対策済)
他にも、同社の従来機も含めて録画予約時に番組情報取得に時間がかかること
が不便に感じす。
現時点では、最近になってやっと、デジタル放送チューナーの安定性が落ち着
いたばかりです。初期のDVDレコーダーや、デジタルチューナーが安定する
まで、およそ1〜2年はかかっていましたので、今回も、ハイビジョンレコー
ダーとしての安定性が確保できるまでには、時間がかかるかと思います。
(2004年9月までに4回の衛星アップデートで対策済)
その他
現在、アナログのレコーダーがヒットしており、ハイビジョンレコーダーは、
その影に隠れている状況ですが、アナログレコーダーの競争が落ち着いた頃に
は、ハイビジョンレコーダーも各社から発売されると思います。とくに、DIGA
が大ヒットしているPanasonic製レコーダーの登場を心待ちにしている方も多い
でしょう。
関連ページ
資料編 - レコーダー製品情報 地上デジタルチューナ内蔵製品の比較
資料編 - レコーダー待ち時間比較 Panasonic DMR-EX100 DMR-E200 他
資料編 - 新製品情報 地上デジタル受信関連の新製品
資料編 - 受信品質確認方法 受信強度の測定方法
資料編 - 受信感度比較 PanasonicとSHARPのチューナ性能比較
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