ボクにもわかる地上デジタル - 地デジ方式編 - Blu-ray vs HD DVD

              (更新:2007年09月)      地デジTopへ戻る


新着情報
東芝より、HD DVD 終息が発表されました。(2008年02月19日)

はじめに

本ページは、次世代DVD争いのあった2007年09月時点の情報です。翌年2月16日に東芝がHD DVD撤退する調整を始めた報道が流され、当サイトでも事実上のHD DVD縮小と受け止めました。Blu-ray情報とHD DVD情報を同一ページに表示し続けることは、Blu-ray普及の妨げになると考え、Blu-ray情報/Blu-ray vs HD DVDをそれぞれ分割したページで掲載することにしました。サイト更新情報(2/17)

Blu-rayディスクについては、「方式編-Blu-rayディスク」に詳しく説明しています。また、本ページは原則として更新しません。


Blu-ray方式とHD DVD方式の比較
ハイビジョン画質の地上デジタル放送のをDVD-RAMやDVD-RWで保存しても、画質が従来のアナログのテレビ放送と同程度の画質になってしまいます。そこで、ハイビジョン画質で記録するディスクが登場しています。 当初、Blu-ray方式とHD DVD方式の2つの方式(規格)が存在していましたが、レコーダーとしては、既にBlu-ray方式が広まってきています。

Blu-rayとHD DVD方式
方式名Blu-rayHD DVD
マーク
(イメージ図 ※3)
   /  ̄\
  ⊂⊃ /
   __/
Blu-rayDisc
 |_||\ |\ |/ |\
| ||/ |/ ∨ |/
< ⊂ ⊂ ⊂○⊃>
     R
ディスク層数2層 ※11層2層1層
記録容量50GB25GB30GB15GB
記録時間 ※2約6時間約3時間約3時間40分約1時間50分
一回録画ディスク ○¥3600 ○¥1510 ○¥2905 ○¥1320
書換型ディスク ○¥5080 ○¥2100 × ×
対応状況○一部除く○発売中△ HDDVD-Rのみ△HDDVD-Rのみ
技術○ 最新技術△ 従来技術の延長
製造原価△ 高価○ 安価
主力メーカPanasonic SONY SHARP東芝 NEC
ゲーム機(ROM)SONY PlayStation 3Microsoft Xbox360 ※4
  ※1:一部の機種は2層ディスクに非対応
  ※2:記録時間は地上デジタル放送での目安
  注意:ディスクの価格は2007年03月現在です

  ※3:イメージ図は各次世代ディスク方式をイメージしたものであり、
     各方式のロゴマークとは無関係ですが、万が一、本図の表示に
     問題がありましたら削除しますので、
連絡ください。
  ※4:Microsoft Xbox360用オプションとしてHD DVDドライブが発売
     されています。Blu-ray ROMのゲームソフトが発売されている
     Blu-rayに対して、HD DVD-ROMのゲームは発売されていません。

Blu-rayの特徴は、高度な技術によって、大容量の50GBのディスクが使えることです。一方のHD DVDの特徴は、従来のDVDの延長技術の為、安価に実現可能なことです。このため、Blu-rayの方がドライブやディスクを製造する原価が高価になってしまいます。しかし、レコーダーや録画用ディスクについては、これらの製品全体の価格に対して、ピックアップやディスクの原価の占める割合が小さいので、現状は、同等の価格で販売されています。
将来的にも、普及した方が新規設備の償却の点で有利になります。これは、DVD-RAMとDVD-RWの競争で、原価の高かったDVD-RAMが普及し、価格の差が全く無くなった前例からも理解できると思います。また、HD DVDが従来のDVD生産設備が流用できると言われており、現時点ではHD DVDの方が安価に製造できる可能性はあります。しかし、HD DVDであっても従来のDVDよりも高精度な設備が必要であり、次世代ディスクのために新設した設備の方が、生産性に優れていることは言うまでもありません。つまり、普及する将来に備えて、設備投資している方が、健全であることに違いないでしょう。
さらに、Blu-ray方式は、Panasonic、SONY、SHARPとテレビ市場の主力メーカーが推進しており、録画用次世代ディスクとして、圧倒的に有利な状況です。

相変化記録膜(無機型)BD-R(追記型)ディスク
Blu-rayの一回録画用(追記型)ディスクBD-R HTL TYPEには、長期保存に強い 相変化記録膜が採用されています。(但し、BD-R LTH TYPEは有機色素です。)

無機型相変化記録膜と有機型色素記録膜
ディスク方式 Blu-ray HD DVD
追記型HDディスク BD-R HTL BD-R LTH HD DVD-R
記録型(分類) 無機型(金属) 有機色素型
記録方式(変化) High to Low Low to High
従来ディスク(例) DVD-RW,-RAM DVD-R
長期保存性(例) ○ 100年以上 △ 10年以上
製造コスト × 高価 ○ 低コスト
DVD-RAMやRWで使用されている相変化化合物の金属が記録層に形成されてお り、初期状態では結晶状態になっています。結晶状態の相変化化合物に強い レーザーを当てて高温にしてから照射を止めると、急激に冷却されて結晶が 崩れたアモルファス状態になり、情報が記録されます。アモルファス状態で は、分子が規則的に並んでいないので、結晶状態の金属よりも光の反射率が 低下します。読み取り時は弱いレーザ光を照射して結晶状態の部分とアモル ファス状態の部分の反射率の違いを検出しています。書き込み前後で高反射 から低反射に変わることから、HTL方式(High to Low 方式)と呼んでいます。 相変化記録膜の保存期間は、一般的に100年以上と言われていて長期保存に 適しています。これまでは主に書換型でしか使われていませんでしたが、 Blu-rayは一回録画用(追記型)BD-Rにおいても相変化記録膜が採用しており、 DVD-RやHD DVD-Rに比べて長期保存性を高めています。
従来のDVD-Rでは有機化合物の色素膜が使われていました。色素の記録膜に 強いレーザ光を照射し、レーザ熱で色素を溶して情報を記録します。読み 取り時は弱いレーザーを照射し、レーザーの反射光を検出します。色素の 残っている部分はレーザー光の一部が色素に吸収されるので反射率が低い のに対し、色素が溶けた部分は反射層によってレーザー光の多くが反射し て反射率が高くなります。書き込み前後で低反射から高反射に変わること から、LTH方式(Low to High 方式)と呼んでいます。 有機色素は経年変化に弱く、保存可能期間は国産のDVD-Rで10年以上と言わ れています。しかし、生産性に優れており低価格で販売されているため、 当面の保存に適した低価格メディアとして普及しています。
なお、有機色素のBD-R LTHディスクへの録画や再生にはBD-R Ver 1.2以上 に対応したレコーダーが必要です。また、Ver 1.2以上に対応していない 機器ではディスクが取り出せなくなったりドライブが故障する恐れがあり ますので、誤って挿入しないように注意が必要です。

各録画メディア規格概略

規格   | 容量  |特徴       |主なメーカ
─────┼─────┼─────────┼───────
Blu-ray-RE|50GB(2層) |書換可能     |Pana SONY SHARP
HD DVD-RAM|20GB(1層) |書換可能、未発売 |東芝 NEC SANYO
─────┼─────┼─────────┼───────
Blu-ray-R |50GB(2層) |1回録画だが安価 |Pana SONY SHARP
HD DVD-R |30GB(2層) |1回録画     |東芝 NEC SANYO
─────┼─────┼─────────┼───────
BD-ROM  |54GB(2層) |ゲーム機PS3に採用 |SONY Pana
HD DVD-ROM|30GB(2層) |Universalが支持  |東芝 NEC SANYO
─────┼─────┼─────────┼───────
DVD-RAM  |4.7GB(片面|最も普及している |Pana 東芝
DVD-ROM  |8.5GB(2層)|最も普及している |SONY Pana 東芝
VideoCD  |640MB   |普及せず(衰退)  |SONY

規格   |符号 |RATEx1|層厚 |ピッチ|MARK長|波長(開口率)
─────┼───┼───┼───┼───┼───┼──────
Blu-ray-RE|MPEG-2|36Mbps|0.1 mm|0.32 u|0.149u|405nm(0.85)
HD DVD-RAM|マルチ|36Mbps|0.6 mm|0.34 u|0.173u|405nm(0.65)
─────┼───┼───┼───┼───┼───┼──────
Blu-ray-R |MPEG-2|36Mbps|0.1 mm|0.32 u|0.149u|405nm(0.85)
HD DVD-R |MPEG-2|36Mbps|0.6 mm|0.40 u|0.204u|405nm(0.65)
─────┼───┼───┼───┼───┼───┼──────
BD-ROM  |マルチ|54Mbps|0.1 mm|0.32 u|0.149u|405nm(0.85)
HD DVD-ROM|マルチ|36Mbps|0.6 mm|0.40 u|0.204u|405nm(0.65)
─────┼───┼───┼───┼───┼───┼──────
DVD-RAM  |MPEG-2|11.08M|0.6 mm|0.615u|0.42 u|650nm(0.6)
DVD-ROM  |MPEG-2|11.08M|0.6 mm|0.74 u|0.4 u|650nm(0.6)
VideoCD  |MPEG-1| 1.25M|1.2 mm|1.6 u|0.89 u|790nm(0.45)

符号 :ビデオ符号化(圧縮)方式。「マルチ」は下記の3方式を示す。
    (1) ITU-T H.264 (MPEG-4 AVC とも言う)
    (2) VC-1 (Windows Media Video 9, WMV9, Microsoft VC-9とも
    (3) MPEG-2                      言う)
    最新の規格ではBlu-ray、HD DVDともにマルチ対応になっている
RATE :最大データ転送レート(ディスクを読み書きする1倍速の速度)
層厚 :保護層の厚み、ディスク厚は1.2mm(CDはディスクの厚みに一致)
ピッチ:トラックピッチ(円トラック同士の間隔)
MARK長:最短マーク長(最小ピットサイズ)
波長 :レーザ光の波長
開口率:レーザー光を絞り込むレンズの開口率(開口数NA=半径/焦点)
u   :um(=1/1000mm)を省略        スポット=波長/NA
                      記録容量∝1/(スポット)^2


著作権保護 AACS(Advanced Access Content System)
Blu-ray、HD DVDともに著作権保護を行うために、
AACSが採用されています。

AACS
また、放送録画用も両者ともに同様の著作権保護システムが導入されていま す。Blu-rayディスクには、市販ビデオ用の「BDMV」フォルダ、放送録画用の 「BDAV」フォルダがあり、それぞれの「STREAM」フォルダに映像ファイルが 収納されています。 また、ビデオカメラで使用されているAVCHDにも「BDMV」フォルダが存在し、 Blu-rayのBDMV方式と互換性が図られています。

Blu-rayの著作権保護方式AACS
目的 記録 映像圧縮方式
市販ビデオ BDMV MPEG2-TS, H.264, VC-1
放送録画用 BDAV MPEG2-TS, DV
さらに、Blu-rayでは、「BD+」(BD-Plus)と呼ばれる著作権保護システムが 導入されており、各映画会社からの高い支持につながっています。

H.264(MPEG-4 AVC)デコード技術
Blu-rayおよびHD DVDレコーダーには
H.264(MPEG-4 AVC)をデコードするこ とが可能なSIGMA DESIGNS社のビデオ処理プロセッサが使用されています。 本チップにはCPUや著作権保護機能も含まれており、次世代DVDでの コアチップとなっています。


SIGMA DESIGNS社 SMP8634LF
SIGMA DESIGNS社 SMP8634LF(DMR-BW200)


市販Blu-rayソフト(BD-Video、BD-ROM)
最新Blu-rayレコーダーでは市販Blu-rayソフト「BD-Video」の再生が可能 になります。但し、現在は競合規格であるHD DVDソフトは再生できません。

Blu-rayビデオのパッケージ Blu-rayビデオソフト
Blu-ray、HD DVDそれぞれ以下の映画会社からソフトが発売されています。

支持している映画会社
規格 Blu-ray Video HDDVD-Video
支持している
映画会社
(2008年01月)
Warner Bros   20
Disney (Buena) 15
20th Fox    12
Sony Pictures  12
MGM       4
LionsGate    4      (67)
Universal    13
Paramount    10
DreamWorks    3
New Line Cinema 1

     (27)
当初、市販ソフト(BD-Video)についてはディスク価格の安いHD DVDの方が 有利と思われていましたが、最もDVDシェアの高いワーナーがBlu-rayのみ を支持したり、レコーダーやゲーム機ではBlu-rayがHD DVDに対して圧倒的 な差で市場を牽引している点で、Blu-rayの普及が有利になってきました。 ところが、雑誌の付録や無料配布といったディスクの原価が求められるよ うな分野では、当面はHD DVDが有利になります。PC雑誌の付録としたり、 安価に配布してHD DVDプレーヤーをヒットさせることが出来るかもしれま せん。
また、中国では2005年より清華大学「光ディスク国家工程研究センター」 にて、HD DVDに基づいた独自規格「CH-DVD」の開発を進めてきました。 Blu-ray規格は主に日本メーカー等が主導で決められた為、ライセンス料 の点で中国が非常に不利な状況だったことが原因です。例えば、Blu-ray、 HD DVDでは共に映像圧縮符号化にH.264(MPEG-4 AVC)を使用しており、この ライセンス料を回避するために、中国デジタル放送用として推進している 中国独自の映像符号化方式AVS(旧称EVD)を採用しています。主として市販 ソフト用のROM規格で、録画用にはHD DVD-R等が使われる見込みです。CH- DVDが国策として推進される可能性が高いのですが、高価なレコーダーでは Blu-ray方式が投入されることが考えられます。

リージョンコード(BD-Video、BD-ROM)
DVDの市販ソフトはリージョンコードと呼ばれる地域情報が含まれてい ます。リージョン1〜6が定められており、日本はコード2が割り当てら れていました。しかし、BD-Videoでは大幅に緩和され、リージョンA〜C の3種類となり、日本は北米と同じリージョンAが割り当てられました。

BDビデオのリージョンコード
コード 主要国
リージョンA 日本、アメリカ、カナダ、中国を除く東アジア、東南アジア
リージョンB ヨーロッパ、中近東、アフリカ緒国
リージョンC 中国、ロシア、インド、その他の地域


ハイビジョンレコーダーとして
レコーダー用途に限定して考えれば原価や互換性よりも性能を重視される 傾向があり、過去の経緯からも記録容量の大きい方式が普及しています。 ビデオテープのβ方式とVHS方式では長記録時間のVHSが、また小型ビデオ カメラ用のVHS-Cと8ミリビデオでも、互換性よりも長記録時間が重視され ました。Blu-rayとHD DVDでも性能が重視され、Blu-rayが優位に進んでい ます。

 記録容量の大きさ  ○VHS方式(120分)  ×ベータ方式(60分)
 記録容量の大きさ  ○8mmビデオ(120分)  ×VHS-C(20分)
 性能(機能)の大きさ ○DVD−RAM   △DVD−RW
 小型&多機能再生機 ○MD        ×DAT、×DCC

HD DVDの30GBディスクにはハイビジョンの地上デジタル放送を3時40分 録画することが出来ます。DVDやVHSの約2時間と比べても明らかに 十分な容量です。 対するBlu-rayでは1層でも25GBで約3時間の記録が出来ます。一つの番組 を1枚のディスクに録画する場合は、まず、問題の無い容量でしょう。 さらに、Blu-rayの50GBディスクには約6時間の録画が出来るようになり、 1枚のディスクにシリーズ3作品の映画を録画するといった新たな用途に 対応することが出来るようになります。また、歌番組等をアーチスト別に ディスクに残してゆくような場合は、容量が大きいほど分類の効果が発揮 できます。 例えば、HDDレコーダを初めて買う時は、例えば20時間録画でも十分 と思いませんでしたか?しかし、実際に買って使っていると買う前に想定 していた用途から徐々に広がってゆき、いつのまにか容量不足を感じるよ うになった筈です。 このように容量の増加によって用途が広がり、従来は我慢していたことが 実現できるようになり、次第に後戻り出来なくなってしまうのです。
また、現状のHD DVDは、書き換え可能なディスクHD DVD-RWやHD DVD-RAM に対応していません。現在のデジタル放送はコピーワンス方式によって、 コピーが制限されているので、書き換えができない(一回録画)のHD DVD-R でも十分ですが、ディスクが高価だけに書き換えできないレコーダーでは 不安があるでしょう。

競争によるメリット
良く「複数の方式が存在することで、迷惑するのはユーザだ」といいます。 もちろん、ここで説明するまでも無く、当然のことです。しかし、競争に よるメリットも存在していることを忘れがちです。 最も大きなメリットは、機器やディスク(メディア)の価格競争による価格の 低下です。

            ┏━━━━━┓
            ┃Panasonic ┃
            ┗━━━━━┛
        Blu-ray/ /   \ \DVD-RAM
          / /     \ \
         × ○       ○ ×
        / /DVD-RAM  Blu-ray\ \
    HD DVD/ /           \ \
    -RAM/ /             \ \DVD-RW
    ┏━━━━━┓         ┏━━━━━┓
    ┃ 東芝  ┃  企業間の競争  ┃ Pioneer ┃
    ┗━━━━━┛         ┗━━━━━┛
               |     (SHARP,SONY)
               ↓
            ┏━━━━━┓
            ┃ ユーザ ┃
            ┗━━━━━┛
   欠点× 複数のディスクメディアが存在し分かりにくい
   欠点× 規格によっては、無くなってしまう場合がある
   長所◎ 規格競争によるコストダウン、性能、品質の向上
   長所◎ 方式競争によるCMや広告による積極的な普及活動
   長所○ 利用方法にあわせた方式の選択が可能

例えば、βデッキ、あるいは、DVD-RWレコーダを、登場の当初に買った方、 その後、VHS、DVD-RAMが登場して、多くの人が買い足したことと思います。 そして、初めに買ったβやDVD-RWの価格は忘れていなものなのですが、既に 買い足したVHSやDVD-RAMの価格を、忘れてしまってはいないでしょうか? おそらく、初代機1台の価格で少なくとも2台〜3台は買えるような価格に 下がっていたはずです。競争があった場合は、技術の進歩やコストダウンが 急激に進むことになりますので、知らず知らずに、2方式の存在メリットを 受けていたのです。「方式が変わったら、買い足せばいい」そんな考え方も あるのではないでしょうか?
Blu-rayと、HD DVDも、対立によって価格競争があるはずです。又、価格競争 だけでなく、支持方式を普及させる為に、有名な新作映画を片方の方式だけが レンタル開始よりも早く市販される可能性もあります。

  メリット1:レコーダの急激なコストダウン(支持方式の普及競争)
  メリット2:録画メディアのコストダウン(支持方式の普及競争)
  メリット3:レコーダ普及の為の著名映画ディスクのプレゼント※
  メリット4:市販ディスク(ROM)の低価格化(従来DVD並みで登場※)
  メリット5:市販ディスク発売時期の早期化(レンタルより早く※)
  メリット6:市販ディスク普及の為のプレーヤ貸し出し※

         ※あくまで普及活動の可能性として考えられる例です。

利益が追求されるレコーダ規格
DVDやBlu-ray方式の規格化は、地上デジタル放送のような放送方式の規格化 とは、大きく異なる点があります。それは、地上デジタル放送は、国の事業 の一部として推進されている傾向が強いのに対し、DVD等は企業が推進して いる傾向が強い点です。 規格化や技術開発には、莫大な経費がかかるため、推進している企業にとっ ては、利益が得られなければ、規格化や開発そのものが行なえなくなります。 つまり、この分野の規格化や技術開発がストップしてしまうのです。 また、全ての企業が同一の規格で満足のできる利益を確保できるわけではあ りません。このため、複数の規格が出来てしまう方が自然なのです。
元々、Blu-rayは、複数の規格による価格競争を避ける為に、有力企業が手を 結んでいだという見方もありました。そのような状況下でのHD DVDの登場は、 歓迎している人も多かったはずです。しかし、2005年4月の段階になると、 互いが競争するよりも統合した方が、利益が確保できるという状況を考えた のか、Blu-rayとHD DVDの統合化の話しが浮上してきました。映画会社が支持 する方式が、半々に2分されたことが、両者にとっての、最大の問題だった に違いありません。ディスク構造の違いで当面は統合化が困難と思いますが、 将来、HD DVDの再生に対応したBlu-rayレコーダなども登場するでしょう。
 (ただし、現在のBlu-rayやDVDマルチドライブのディスク認識にかかる時間が 平気で30秒を超過しています。ディスクの種類を増やす前に、Blu-rayの ディスク認識時間を短縮しなければならないように感じています。)

参考資料(他サイト)
 Blu-ray

 松下開発陣が語るBDテクノロジー:Blu-ray Discとは?
 http://panasonic.co.jp/blu-ray/story00/index.html

 SONY Blu-ray Discポ-タルサイト:
 http://www.sony.jp/products/Consumer/BD/

 SHARP Technical Journal No.22 :Blu-rayの詳しい情報
 http://www.sharp.co.jp/corporate/rd/25/pdf/90_03.pdf(PDF)

 ソニー 2002年2月 19日 報道資料:Blu-rayの概略
 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200202/02-0219/

 Blu-ray Disc Association:
 http://www.blu-raydisc.com/

 HD DVD

 HD DVDプロモーショングループ
 http://www.hddvdprg.com/jpn/index.html

 東芝HD DVDプロモーションサイト:HD DVD関連情報
 http://www.hddvd-toshiba.jp/hdd-dvd/products/hddvd/index_j.html

 東芝レビュー 2004年2月(VOL.59):HD DVDの概略
 http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2004/02/59_02pdf/rd02.pdf


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