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比較するD級オーディオアンプ
本ブログでは、下記の3つのD級オーディオ・アンプ用デバイスを比較します。
- TPA2006使用 超小型D級アンプキット
(https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-08161/) - アナログオーディオ用D級パワーアンプIC NJU8755V
(https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-11480/) - PAM8403使用 ステレオD級アンプモジュールキット
(https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-15698/)
括弧内は秋月電子通商(https://akizukidenshi.com/)の商品ページのURLです。通販コードは上から順に、K-08161、I-11480、K-15698です。
TPA2006使用・超小型D級アンプキット
TI製TPA2006を搭載した最大1.45W(スピーカ8Ω)のモノラル・アンプです。ステレオで使用する場合は、2個、必要です。裏面のソルダジャンパのIN+とIN-をショートすれば、外付け部品で利得を調整することが出来ます。ここでは、ソルダジャンパをショートし、抵抗器で電圧利得6.8倍(16.7dB)を設定しました。
オーディオ入力は不平衡とし、TPA2006のIN-端子に入力抵抗22kΩと直流阻止コンデンサ0.047uFを経由して接続しました。コンデンサの容量は、キットの基板に予め実装されている100kΩと6800pFから比例計算で0.03uF以上となる0.047uFを使用しました。カットオフ周波数は154Hzなので、大型スピーカに接続する場合は、コンデンサの容量を0.22uF~0.47uFくらいまで増やした方が良いでしょう。
オーディオ出力にはEMIフィルタ(220pF)とLCフィルタ(L=47uHとC=0.22uF)を追加しました。省略してもアンプとして動作しますが、EMIを防止する効果と、高周波のデジタルノイズがアンプの入力に回り込むことによる歪み率の低下を防ぐ効果があります。EMIフィルタを使用せずにLCフィルタのみで構成する場合は、L=22uHとC=0.47uFをOUT+とOUT-のそれぞれの端子に入れ、Cの片側をGNDに接続します。
SD端子はTPA2006内部でプルダウン(300kΩ)されているシャットダウン端子です。ボクはスイッチ付き可変抵抗器のスイッチを接続しました。
下図はLCフィルタ部を除く製作例です。手前が入力側、奥が出力側です。
上記のような基板の状態で、測定や回路の調整を行った後に、下図のようにケースに組み込みました。基板上にインダクタを実装し、スピーカ端子にコンデンサを追加し、電線はすべて半田付けしました。
「秋月で売られているD級オーディオアンプ3種類を簡易測定で比較してみた」への4件の返信
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